和食のプロがすすめる、刺身の美味しい食べ方をご紹介します。
日本料理の名店「割烹智映」の店主・北山智映さんが考案した、スーパーの刺身を簡単に美味しくする方法です。
刺身を買ったら、まず流水でさっと洗います。
このひと手間をかけるだけで、刺身の臭みがすっきり取れます。
この段階ですでに、そのままよりもずっと美味しいです。
さらに刺身をグレードアップさせたい場合は、日本酒と塩を揉み込みます。
そうすると、旨味がぐっと引き立ち、刺身の質が一気に数ランク上がります。
ちなみにこの方法は、マグロやブリやサーモンなどどんな魚にも使えますが、イカとカニだけは水っぽくなるのでおすすめ出来ないそうです。
(一部情報元:日本テレビ「得する人損する人」 2018年2月1日)
刺身の美味しい食べ方
刺身をほんのひと手間で美味しくする手順です。
全工程は、後ほど写真をもとに説明します。
材料
刺身 | 10枚くらい |
日本酒 | 小さじ1 |
塩 | ふたつまみ |
作り方
- 刺身をボールに入れ、流水でさっと洗い、ザルに上げる。
キッチンペーパーで余分な水気をしっかり取る。 - 1をボールに入れ、日本酒と塩をまぶし、軽く揉む。
キッチンペーパーで余分な水分を取ったらできあがり。
写真をもとにレシピを説明します。
用意するお刺身は、スーパーなどで売られている安いパック入りでOKです。
【工程1】
まず、刺身(10枚くらい)をボールに入れ、流水でさっと洗います。
刺し身を洗う理由
刺身をさっと洗うと、時間の経過とともに出てきた臭みやぬめりを取り除けます。
魚の生臭さの原因は「トリメチルアミン」と呼ばれる成分です。
この成分は、水に溶けやすいので、水で洗うと臭いが取れます。
そして、ザルに上げ、キッチンペーパーで余分な水気をしっかり取ります。
ちなみに、この刺身を洗って水気を取る作業は、食べる直前ではなく、買ってきたらすぐに済ませると効果的だそうです。
この段階ですでに臭みがきれいに取れて、買ってきたままの刺身よりもずっと美味しいので、このまま食べてもOKです。
面倒な場合は、この先の工程を省いてください。
ただ、この後のひと手間をかけると、刺身の質が瞬時に数段アップします。
【工程2】
さらに刺身を美味しくしたい場合は、水洗いして水気を取った刺身をボールに入れ、日本酒(小さじ1)と塩(ふたつまみ)をまぶし、軽く揉みます。
日本酒と塩をまぶす理由
刺身を日本酒と塩で揉むと、塩で旨味が引き立ち、酒で味が丸くなります。
酒に含まれる「カルボニル」という成分は、魚の臭みの原因「トリメチルアミン」を抑えることができます。
ちなみに、北山さんは、刺身に酒と塩を振ることについて「これが1番、魚の存在感が出る」とおっしゃっていました。
そして、再びキッチンペーパーで余分な水分を取ったら完成です。
この方法で下処理・下ごしらえした刺身は、まったく臭みがありません。
上品な旨味があり、とても美味しいです。
ちなみに、日本酒や塩の味は、言われないと分からない程度にしか残りません。
刺身のクオリティーが数段上がりますよ。
冒頭でもお伝えした通り、この調理法はマグロやブリやサーモンなどいろいろな魚に使えますが、イカとカニはもともと水気が多く、水っぽくなってしまうため、おすすめできないとのことです。