
ゆで卵の殻むきの簡単な方法とコツを動画でご紹介します。
卵の殻がむきにくいと感じている方におすすめの剥き方です。
ゆで卵の殻を剥きやすくする方法は複数ありますが、最も手軽で、しかも効果を実感しやすいのは、茹でた後に冷水で冷やす方法です。
冷水に浸す方法が効果的な理由は次の2つです。
- 急激な温度変化にさらすことで、殻と中身が収縮してズレる。
- 殻が冷えることで、中身の方から出てきた水蒸気が冷やされて、殻と中身の間に水がたまる。
この2つの理由により、殻と中身が離れやすくなので、殻が剥きやすくなります。
さらに、冷水に浸しながら卵の殻にヒビを入れると、剥きやすさがアップします。
割れ目から水が浸入して、殻と中身の間に染み込み、すべりがよくなるので殻をきれいにむくことができます。
そして、さらなる剥きやすさを追求するのなら、プラスアルファの選択肢がいくつかあります。
- 茹でる前に、殻にヒビを入れる
- 茹でている間に、殻にヒビを入れる
- 茹でる前に、殻に穴を開ける
これらの方法は、冷水に浸す方法と併用すると効果が高まります。
中でも一番剥きやすいのは、茹でる前に、殻に軽くヒビを入れる方法です。
その理由と、それぞれのやり方について、おすすめ順に詳しくお伝えします。
茹でる前にヒビを入れる一番おすすめ
レシピ動画
卵の殻むきを一瞬で済ませる一番おすすめの裏ワザは、卵にあらかじめヒビを入れたうえで、茹でた後に冷水に浸ける方法です。
このやり方は、私が料理教室をしていた時に、生徒の方々に大好評でした。
材料
卵 | 好みの量 |
手順
- 卵をパックに立てた状態で、殻のカーブが緩やかな方にスプーンを使ってヒビを入れる。
- 鍋にたっぷりの湯を沸かし、卵をそっと入れ、好みの固さになるまで茹でる。茹で時間は、半熟なら7分、固茹でなら12分。
- 茹で上がったらたっぷりの冷水に浸し、水の中で卵をボールに押し当ててヒビを入れて殻をむく。

まず、卵をパックに立てた状態にして、殻のカーブが緩やかな方に、スプーンを使ってヒビを入れます。
ヒビを入れるところは、卵の尖った方ではなく、カーブがゆるやかな方だけです。
ゆるやかな方には「気室」という空洞があるので、少々のヒビでは、中身が漏れません。
ヒビが少しでも入ったら叩かない
ポイントは、お尻の部分にスプーンを軽く当てることです。
ヒビが少しでも入ったら、もうそれ以上叩くのを止めます。


叩きすぎなければ、白身が出ることはありません。
卵の殻が剥きにくい原因
ちなみに、茹で卵の殻がそのままだと剥きにい原因は、白身に含まれる二酸化炭素にあります。
二酸化炭素が熱で膨張すると、白身が膨らみ、殻の内側にある薄皮に張り付いてしまいます。
でも、今回のように殻にヒビを入れて二酸化炭素の逃げ道を作っておくと、白身と薄皮がくっつくのを防げるので、殻がむきやすくなるというわけです。

次に、鍋に湯を沸かし、網杓子などで卵をそっと入れて、好みの固さになるまで茹でます。
茹で時間は、半熟なら7分、固茹でなら12分です。
より詳しく:ゆで卵の作り方と茹で時間

茹で上がったら、網杓子などで取り出し、たっぷりの冷水に浸します。
そして、水の中で卵をボールに押し当ててヒビを入れ、殻をむきます。
水の中で殻にヒビを入れる
茹で上がった卵を冷水に浸し、水の中で表面にヒビを入れると、殻がむきやすくなります。
茹でる前に殻に軽くヒビを入れたうえで、茹でた後に冷水の中で更に殻を割る。
この方法が、卵の殻をむく方法の中で一番楽でおすすめです。
生卵にヒビを入れても大丈夫?と疑問に思うかもしれませんが、卵を叩きすぎなければ、白身が出ることはほぼありません。
ただ、ヒビを入れすぎれば白身が少し漏れることもあるので、この点を了解したうえで、試してくださいね。
茹でている間にヒビを入れるおすすめ

茹でる前に卵にヒビを入れる方法をご紹介しましたが、それに似た方法として、茹でている間に湯の中でヒビを入れるやり方もあります。
この方法は、生卵にヒビを入れることに抵抗がある方におすすめです。
先に紹介した方法よりもやや効果が低いですけど、殻がむきやすくなります。
材料
卵 | 好みの量 |
手順
- 鍋に湯を沸かし、網杓子などで卵をそっと入れて、好みの固さになるまで茹で始める。茹で時間は、半熟なら7分、固茹でなら12分。
- 半熟なら茹で上がる30秒前くらい、固茹でなら茹で上がる1分前くらいに、スプーンやヘラなどを使って、卵を軽く叩いてヒビを入れる。
- 茹で上がったらたっぷりの冷水に浸し、水の中で卵をボールに押し当ててヒビを入れて殻をむく。
こちらも、あまり叩きすぎないように注意してください。
卵に穴をあける

続いては、卵の殻にあらかじめ穴を開ける方法です。
先に紹介したヒビを入れる方法よりも殻むきにやや時間がかかりますが、ある程度の効果があります。
殻がむきやすくなる理屈は、先に紹介した方法とまったく同じ。
卵に穴を開けることで、卵の中にある二酸化炭素の逃げ道ができるので、卵が殻にくっつきにくくなります。
ただ、殻を破る面積が小さい分、ヒビを入れるよりも効果を感じにくいです。
材料
卵 | 好みの量 |
手順
- 卵の殻のカーブが緩やかな方に、画びょうなどを使って穴をあける。
- 鍋に湯を沸かし、卵をそっと入れて、好みの固さになるまで茹でる。茹で時間は、半熟なら7分、固茹でなら12分。
- 茹で上がったらたっぷりの冷水に浸し、水の中で卵をボールに押し当ててヒビを入れて殻をむく。

先の尖った方ではなく、ゆるやかにカーブしている方です。
先に紹介したヒビを入れる方法と同じ部分です。
ちなみに、殻に穴を開けるのは、意外と簡単です。
画びょうの先端を卵に押し当ててしばらくグリグリ動かすと、卵を割らずにスンナリと穴を開けることができます。
画びょうが無い場合は、ピンや縫い針でも代用できますし、ダイソーなどの100均やネットで販売されている卵の穴あけグッズを使ってもいいです。
より詳しく:卵に穴をあけて殻をむく方法
タッパーに入れて振る

こちらは、タッパーに入れてゆで卵を振る方法。
この方法は、テレビで「一番簡単な殻のむき方」として話題になったことがあります。
ただ、欠点もあります。

卵をタッパーごとしっかり振る方法なので、ゆるゆるの半熟卵を使うと、こんな悲惨なことにもなります。

ですから、振るときの力加減がとても大事です。
この方法を試すのなら、少し慎重に作業してください。
とは言え、慣れて力加減が分かれば、一度にたくさんの卵の殻がむけることも事実です。
手順
- 卵を普通に茹でて、冷水に30秒ほど浸す。
- 卵と少量の水をタッパーに入れ、フタをして、タッパーごと30秒ほど振る。
まず、茹でた卵を冷水に30秒ほど浸し、タッパーに入れ、水を少し加えます。
そして、この状態でフタをして、タッパーを両手で持ち、30秒ほど振って、卵にヒビを入れます。
ヒビが入っていない卵がある場合は、ヒビが入った卵を除いてから、再びタッパーを振ります。
細かいヒビが入った卵の殻は、5~15秒ほどでツルンと簡単に取れます。
コップで代用してもOK
ちなみに、殻をむくのが1個だけの場合は、コップの中に卵と水を入れ、手でコップの口を塞いで振るのが効率的です。
卵に息をふきかける

最後にご紹介するのは、ちょっと変わった殻のむき方。
茹で上がった卵の両端に穴を開け、片側の穴から息を吹きかける方法です。
この方法は、主にテレビのバラエティー番組などでよく取り上げられますが、決して効率の良い殻のむき方ではありません。
むしろ、普通にむくよりも時間がかかります。
でも面白いです。
子供の自由研究などに試してみるのはいいかもしれませんよ。
手順
- 卵を普通に茹でて、冷水に30秒浸す。
- 卵の上下(尖った部分2箇所)の殻を割り、それぞれに直径2センチくらいの穴を開ける。
- 卵の一番尖った方の穴に、息を吹き込む。
実際にやってみると、茹で卵の殻に穴を開けるのが意外と面倒です。
穴を開ける作業だけで、時間がけっこうかかります。
でも、穴さえ開けてしまえば、卵がツルンと殻から出てきますよ。
詳しくは、別記事「卵の殻に息を吹きかけて剥きやすくする方法」をご覧ください。
以上、ゆで卵の殻の簡単なむき方でした。
一番のおすすめは、冒頭で紹介したヒビを入れる方法です。
ぜひ試してみてください。
ところで、当サイトでは、ゆで卵の上手な作り方も紹介しています。

また、ゆで卵はフライパンで作ることもできます。
フライパンを使って少量の湯で卵を茹でるなら、「フライパンを使ったゆで卵の作り方」をご覧ください。
ゆで卵は、レンジで茹でることもできます。
「レンジを使ったゆで卵の作り方」では、マグカップを使った方法と、市販のゆで卵器を使った方法の2パターンを紹介しています。
ぜひ参考にしてください。