山椒の実の佃煮レシピをご紹介します。
山椒の佃煮はスーパーなどでも売られていますが、手作りすると、風味豊かで格別な味に仕上がります。
作り方のコツは、実山椒の辛味をほど良く抜いたうえで、30分ほどかけてじっくりと煮ることです。
そうすると、ふっくらとした食感の、風味の良い佃煮が作れます。
記事の後半では、山椒の実の佃煮の食べ方・使い方も解説します。
材料
山椒の実(下処理済み) ※ | 100g |
醤油 | 大さじ2と1/2 |
みりん | 大さじ3 |
酒 | 大さじ3 |
砂糖 | 小さじ2 |
水 | 100ml |
※ このレシピでは、「茹でて枝を取り除く」などの下処理をした山椒の実を、100g使用します。
下処理したものであれば、冷凍した山椒の実でも同じように使えます。
なお、「下処理前の生の山椒の実」を使う場合も、同様に、100g程度用意すればOKです。
枝を取り除くことで重量が減りますが、茹でることで水分を含むので、結果的に同程度の重量になります。
下処理のやり方は、下の文中を参考にしてください。
山椒の実の下処理
まず、鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩(湯1Lにつき小さじ1程度)を加えます。
そして、きれいに洗った山椒の実を加え、実が指でつぶせるくらい柔らかくなるまで、5〜6分茹でます。
山椒の実が茹で上がったら、水にひたし、そのまま1〜2時間ほど置きます。
1時間後に一粒食べてみて、辛味がちょうど良く抜けているか確認してください。
まだ辛い場合は、水を替えて、辛さがほど良く抜けるまで水にひたします。
辛みをほど良く抜く
山椒の実を茹でてから水にひたすと、特有の辛味が抜けます。
山椒の辛さには個体差もありますし、感じ方に個人差もあります。
ですから、必ず味見をして、水から引き上げるタイミングを決めてください。
だいたいの目安は1時間ですが、辛いのがとても好きな場合は30分にしてもいいです。
逆に、辛いのがとても苦手な場合は、4時間くらいひたすのもアリです。
なお、山椒の実の下処理は、リンク先でより詳しく解説しています。
いくら茹でても柔らかくならなかったり、いくら水につけても辛みが抜けなかったりする場合は、リンク先も合わせてご覧ください。
山椒の辛味がほど良く抜けたら、ザルに上げ、枝の部分を取り除き、キッチンペーパーなどで水気を拭き取ります。
見た目良く仕上げたいのなら軸もきれいに取った方がいいですけど、少しくらい残っていても問題なく食べられます。
実際、スーパーなどに並んでいる市販の山椒の佃煮であっても、この軸が残っていることが結構あります。
山椒の実を煮る
次に、鍋(もしくは小さめのフライパン)に山椒の実(100g)を入れ、醤油(大さじ2と1/2)・みりん(大さじ3)・酒(大さじ3)・砂糖(小さじ2)・水(100ml)を加えて、火にかけます。
酒を使う
酒を加えて煮ると、山椒の味に深みが出ます。
そして、沸騰したら弱火にし、汁気がなくなるまで30分ほど煮ます。
最短でも30分は煮る
煮る時間は、最低でも30分はかけてください。
短時間で仕上げると、佃煮の仕上がりが硬くなることがありますが、30分以上かけて煮れば、山椒の実が十分にふっくら柔らかくなって、味馴染みも良くなり、とても美味しく仕上がります。
途中で水気がなくなりそうになったら、水を少し足して煮てください。
また、30分煮てもまだ硬い場合は、時間を少し延長するといいです。
なお、水の代わりにだし汁を使って煮るのは、やめておいた方がいいです。
だし汁を使うと、味が複雑になって、山椒の実の風味がぼやけた印象になってしまいます。
そのため、水を使う方が、断然おすすめです。
30分ほどかけて煮て、汁気を飛ばしたら完成です。
完成した佃煮は、山椒の辛味は適度に抜けつつも、風味はしっかりと残っています。
また、味付けがシンプルなので、山椒の味が邪魔されないのも嬉しいところです。
旬の山椒の実を味わうのにぴったりの一品です。
奥行きのある味と香りを楽しめますよ。
日持ち
なお、この実山椒の佃煮の日持ちは、冷蔵で1ヶ月ほどです。
より長期間保存したいという場合には、冷凍するのがおすすめです。
密閉して冷凍庫に入れておくと、1年くらい日持ちします。
山椒の実は年間を通して入手できるものではないので、旬の時期に佃煮に加工して、冷凍保存しておくと便利です。
山椒の佃煮の食べ方・使い方
この実山椒の佃煮は、そのままご飯にのせて食べるだけでなく、お料理にアレンジすることもできます。
たとえば、次のような使い方が人気があります。
- おにぎり
- チャーハン
- パスタ
- 卵焼き
- 和え物
以上、山椒の実の佃煮の作り方と使い方についてお伝えしました。
山椒の実の優しい刺激がクセになる、とても美味しい一品です。
まとめて作ってストックしておくと重宝しますよ。
下処理を参考にさせて頂きました どうやら収穫時期が遅かった様に思います まだ少し残ってますので蜂蜜漬けにしたいと思います
有り難うございました。
庭の山椒が丁度いい大きさになったので分量通り作ってみました
弱火でじっくり煮たものの、ふっくらならず、しぼんだ佃煮になってしまいました 何故?
「山椒の実がふっくらとならず、しぼんだ佃煮になってしまった」とのことですが、それは仕上がりが硬いということでしょうか?
もし硬いということであれば、下処理が終わった段階で既に硬かったでしょうか?
いくら加熱しても硬いという場合は、山椒の実の質に問題がある可能性が高いです。
山椒の実は、実がなりはじめてから2週間ほどの短期間で収穫されますが、収穫時期が遅れたものは、育ちすぎて、中心の種の部分や表皮が硬くなってしまいます。
硬い山椒の実は、下処理でいくら茹でても、またその後にいくら煮ても、なかなか柔らかくなりません。
このような山椒の実は、外見ではあまり見分けが付きません。
そういう場合は長めに茹でたり水にさらしたりしたうえで長時間煮ることで少しは食べやすくなりますが、それでも、硬いと感じることが多いと思います。
詳しくは、山椒の実の下処理の記事の「収穫時期が遅れた山椒の実はかたい」という項目で解説していますので、参考にしてください。