魚を丸ごと冷凍・解凍する方法。いわし・アジ・さんまなどにお薦め。

いわし・アジ・さんまの冷凍

冷凍のプロがすすめる、小ぶりな生魚(イワシ・アジ・サンマなど)を上手に冷凍・解凍する方法をご紹介します。

東京海洋大学教授の鈴木徹さんによると、こうした魚は、水に浸してから冷凍すると鮮度を保つことができます。
氷漬けにすることで空気を完全に遮断できるので、乾燥や酸化による劣化を最大限防げるためです。

ちなみに、ごく一般的な冷凍方法の場合は、内臓を取り除いたうえで、ラップでぴったりと包んでから保存袋に入れます。
でも、この方法の場合は、あらかじめ内臓を取る必要がないためとても簡単です。
そのうえ、水に浸すことで空気をしっかり遮断できるので、一般的な方法よりもさらに劣化しにくくなります。

日持ちの目安は、2〜3週間ほど。
解凍する際には、流水に浸して短時間で済ませると、新鮮な状態のまま調理できます。

冷凍・解凍の手順を詳しくお伝えします。

(鈴木さんのおはなし情報元:日本テレビ「ヒルナンデス」2018年1月24日放映)

いわし・アジ・さんまの冷凍と解凍

いわし・アジ・さんまを丸ごと冷凍保存

冷凍のプロ、鈴木徹さんがすすめる、魚を丸ごと冷凍・解凍する方法です。

材料

小ぶりな魚(いわし・アジ・さんまなど) 好みの量

冷凍方法

いわし・アジ・さんまを水で洗う
まず、小ぶりな魚(いわし・アジ・さんまなど)を流水できれいに洗います。

いわし・アジ・さんまを丸ごと保存袋に入れて水を注ぐ

次に、ハラワタを取らずにそのまま保存袋に入れ、ひたひたくらいの水を注ぎます。

魚を切らずに丸ごと保存

魚は必ず丸ごと使います。
切り身を水に漬けると、ふやけてしまいまうのでNGです。


いわし・アジ・さんまを丸ごと水に浸したまま袋の口を閉じる

そして、袋の中の空気を抜いて口をしっかりと閉じ、冷凍庫に入れます。

上の写真は、完全に凍ったところです。
この状態で2〜3週間は余裕で日持ちします。

魚を丸ごと水につけて冷凍

魚を氷漬けにすると、空気をしっかり遮断できるので、乾燥や酸化による劣化をストップすることができます。
また、健康に良いと言われている青魚の必須脂肪酸(DHAやEPA)も、ほぼ減らすことなく保つことが可能です。

買ってきたパックごと冷凍はNG

ちなみに、こうした魚を、買ってきたパックごと冷凍するのはNGです。
パックの隙間から空気がどんどん入ってしまい、乾燥や酸化が進んでしまいます。


解凍方法

凍ったいわし・アジ・さんまを袋ごと流水にさらす

続いて、解凍の仕方を説明します。

短時間で解凍、すぐに調理

まず、魚を袋ごと流水に浸し、時間をかけずに一気に手早く解凍します。
そして、魚の酸化が始まる前にすぐに調理します。

自然解凍やレンジでの解凍はNG

なお、魚を冷蔵庫で自然解凍したり、レンジで解凍するのはNGです。

だらだらと時間をかけて解凍すると、その間に魚が酸化し始めて、色の変化が進んでしまいます。
また、電子レンジは解凍ムラの原因になります。
流水を使った解凍が、最も効率の良い解凍方法です。


溶けたいわし・アジ・さんまを袋から出して水をかける

魚がある程度溶けたら、袋から出してさっと水をかけると、より早く解凍できます。


調理する

いわし・アジ・さんまの内蔵を凍ったままで取り除く

料理に使う際には、魚の内臓が少し凍った状態で下処理をするのがおすすめです。

内蔵は少し凍った状態で取る

魚の内蔵が少し凍っていると、内蔵を固まった状態で簡単に取れますし、血が流れないのでキッチンが汚れません。


以上、小ぶりな生魚(いわし・アジ・さんま)の冷凍・解凍方法についてお伝えしました。
氷漬けにして冷凍することで、味の劣化をかなり防ぐことができますよ。

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