
カット野菜の「栄養」と「保存方法」と「シャキッと復活させる裏技」をご紹介します。
カット野菜は実は栄養がけっこうあり、安心して使えるようです。
仕事や子育てで忙しい時は、日々の食事のちょっとした支度だけでもシンドイものですが、そんな時には、カット野菜を上手に利用するといいですよ。包丁を使わないだけでも、調理がぐっとラクになります。
カット野菜の栄養

栄養士の佐藤秀美さんによると、カット野菜には、実は栄養がけっこう残っているそうです。
カット野菜に含まれる栄養について、佐藤さんは次のようにおっしゃっています。
カット野菜には栄養がないというのは、私は基本的に都市伝説だと思います。
カット野菜と言えば、ネット上ではいろいろな噂があります。
カット野菜は全く栄養がないとか、売れ残りの野菜を使っているとか、鮮度を保つために薬品を使っているといった負の情報がありますが、佐藤さんによると、そんなことはまったくなく安心して使えるそうです。
カット野菜は新鮮なうちに加工して出荷しているので、むしろスーパーで野菜を丸ごと買って調理するよりも鮮度が良い場合もあり、かえって栄養が摂れることもあるとのこと。
ちなみにカット野菜のキャベツの千切り1袋(150g)には、レタス丸々1個分もの食物繊維が含まれており、レモン果汁1.5個分のビタミンCが摂れるそうです。
こうした栄養面について考えると、カット野菜を使うのは、忙しい時に限らず、悪くない選択だと思います。
では具体的にカット野菜に含まれる栄養がどれくらいか見てみます。
下の表をご覧ください。
きゃべつを例に、カット野菜と丸ごと野菜に含まれる栄養の量を比較したものです。
キャベツ(丸) | カットきゃべつ | |
---|---|---|
食物繊維 | 2.9g | 2.1g |
ビタミンC | 30mg | 22mg |
カルシウム | 46.4mg | 35.1mg |
カリウム | 240mg | 130mg |
この表から分かることは、カットきゃべつには、丸ごとの新鮮なきゃべつの7割ほどの栄養が残っているということです。
きゃべつの代表的な栄養素である食物繊維とビタミンCとカルシウムは、丸ごときゃべつの7割ほど、カリウムは5割ほど残存しています。
カット野菜は思った以上に栄養があると感じた方は多いのではないでしょうか。
では次に、カット野菜の具体的な使い方を簡単に紹介します。
カット野菜の保存方法と日持ち

まずカット野菜の保存方法と日持ちについてお伝えします。
カット野菜は買ったら早めに食べるに越したことはありませんが、すぐに食べられない場合は、袋に入ったままの状態で冷蔵庫の「冷蔵室」に入れると良いようです。
野菜の保存と言うとつい「野菜室」を選びがちですが、カット野菜メーカーのおすすめは「冷蔵室」だそうです。
カット野菜は温度が高くなればなるほど、カット部分から菌の繁殖や変色が起こりやすいので、野菜室よりも温度が低い「冷蔵室」での保存が向いているということです。
ちなみに冷蔵室よりも温度が低い「チルド室」では、冷え過ぎて凍結してしまうおそれがあるので、避けた方が良いようです。(NHK「あさイチ」より引用)
またカット野菜の日持ちは、きゃべつやレタスだったら3〜4日くらいです。袋に記載された消費期限までに食べ切ってください。
カット野菜をシャキッと復活させる方法

次に時間が経ってしんなりしてしまったカット野菜をシャキッと復活させる方法をご紹介します。
栄養士の佐藤秀美さんがすすめる裏技です。
カットレタスや千切りキャベツなど、葉物のカット野菜だったら何にでも使えます。
カット野菜/レタスやきゃべつなどの葉物 | 適量 |
- カット野菜を50度の湯に30秒〜1分つける。
- 1を冷水につける。
写真をもとにレシピを説明します。

【工程1】
まずカット野菜(写真はカットレタスを使用)を50度の湯に30秒〜1分つけます。
50度の湯に野菜を浸すと、ペクチンという細胞をくっつける成分が硬くなるのでシャキッとします。
佐藤さんによると、50度という温度は、細胞同士をくっつける役割を果たすペクチンを硬くする酵素が良く働くそうです。

【工程2】
最後に野菜を冷水につけて軽く冷やしたらお終いです。
このような2工程を踏むと、野菜がシャキッと蘇り、食感も良くなりますよ。

ところでカット野菜は、葉物を中心にそのまま食べられるものがとても多いですけど、ほんのひと手間加えるだけで、野菜を飽きずにたっぷり食べることができます。
たとえばレンジで軽くチンして味付けを少し変えるだけでも、いつもとちょっと違って新鮮です。
調理の一例として、佐藤さんが考案したカット野菜の超簡単料理「なんちゃって野菜炒め」(上の写真)も合わせてご覧ください。
きゃべつと塩昆布をレンジでチンし、オリーブオイルを混ぜたら完成です。
カット野菜の手軽さを利用しつつ、栄養もしっかり摂れるレシピになっていますよ。
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