市販の濃縮タイプのめんつゆを、濃度の異なる他のめんつゆで代用する方法をご紹介します。
2倍濃縮のめんつゆを3倍濃縮で代用したり、あるいは4倍濃縮で代用したりといった場合に、この記事の内容を知っておくと役立ちます。
めんつゆを水で薄めずに使う場合と、水で薄めて使う場合では、分量の計算方法が少し異なるので、それぞれについてご説明します。
すぐに量を知りたい場合は、下の「濃度換算ツール」を使ってください。
- ストレートを3倍濃縮で代用するには、量を1/3に減らす。
- 2倍濃縮を3倍濃縮で代用するには、量を2/3に減らす。
- 4倍濃縮を3倍濃縮で代用するには、量を4/3に増やす。
- 5倍濃縮を3倍濃縮で代用するには、量を5/3に増やす。
2倍濃縮のめんつゆとは
代用方法の説明の前に、まずは、そもそも2倍濃縮・3倍濃縮とはなにかということをお話させてください。
そんなことは知っているよ、という方は読み飛ばして頂いても大丈夫です。
2倍濃縮の「2倍」という言葉がとても誤解を生みやすいのですが、これは、めんつゆに2倍の量の水を加えるという意味ではありません。
正しくは、めんつゆに水を加えて合計で2倍にすると、濃縮していないストレートの状態に戻りますよ、という意味なんです。
ですから、2倍濃縮ならめんつゆ1に対して水1、3倍濃縮ならめんつゆ1に対して水2、4倍濃縮ならめんつゆ1に対して水3を加えるというのが基本的な考え方です。
ただし、天つゆや煮物など、作る料理によって分量は変わってくるので、このことを踏まえた上で、めんつゆのパッケージに記載されている「作り方」も参考にしてください。
めんつゆを水で薄めずに使う場合
それでは、めんつゆを水で薄めずに、調味料として少量だけ使うケースについてご説明します。
この場合はとてもシンプルです。
質問1
レシピでは2倍濃縮のめんつゆを大さじ1使う。
でも、3倍濃縮のめんつゆしか持っていない。
その場合に、めんつゆの分量をどうするか。
回答1
そういうときは、めんつゆの分量を大さじ2/3に減らすだけでOKです。
3倍濃縮は2倍濃縮よりも濃いので、その分、使う量は少なくて済むんです。
濃度ごとに次のように分量を変えるといいです。
「レシピのめんつゆ(欲しいめんつゆ)」と「持っているめんつゆ」を見比べながら、ご覧ください。
欲しい めんつゆ |
持っている めんつゆ |
分量 |
---|---|---|
ストレート | 2倍濃縮 | 半分に減らす | 3倍濃縮 | 1/3に減らす |
4倍濃縮 | 1/4に減らす | |
5倍濃縮 | 1/5に減らす | 2倍濃縮 | ストレート | 2倍に増やす | 3倍濃縮 | 2/3に減らす |
4倍濃縮 | 半分に減らす | |
5倍濃縮 | 2/5に減らす | |
3倍濃縮 | ストレート | 3倍に増やす |
2倍濃縮 | 1.5倍に増やす | |
4倍濃縮 | 3/4に減らす | |
5倍濃縮 | 3/5に減らす | |
4倍濃縮 | ストレート | 4倍に増やす |
2倍濃縮 | 2倍に増やす | |
3倍濃縮 | 4/3に増やす | |
5倍濃縮 | 4/5に減らす | |
5倍濃縮 | ストレート | 5倍に増やす |
2倍濃縮 | 2.5倍に増やす | |
3倍濃縮 | 5/3に増やす | |
4倍濃縮 | 5/4に増やす |
めんつゆを水で希釈して使う場合
次に、めんつゆを水で薄めて使う場合について説明します。
めんつゆを水で薄めて使う場合には、めんつゆの量だけではなく、水の量にも気を配る必要があります。
質問2
レシピでは3倍濃縮めんつゆ100mlと水400mlを使う。
でも、4倍濃縮のめんつゆしか持っていない。
その場合に、めんつゆと水の分量をどうするか。
100ml
400ml
500ml
回答2
レシピが3倍濃縮で、持っているめんつゆが4倍濃縮ということは、上の表を見ていただくと、めんつゆの分量を3/4に減らす必要があるということが分かります。
100mlの3/4だから75ml。
4倍濃縮めんつゆの量は75mlになります。
そして、水の量は、トータルの水分量500mlから75mlを引いた425mlになります。
なぜそうなるのか。
レシピでは3倍濃縮のめんつゆを100ml使います。
3倍濃縮めんつゆは、2倍の水を加えると、ストレートの状態に戻ります。
ですから、3倍濃縮めんつゆ100mlと水200mlが合わさると、300mlのストレートのめんつゆと同じ状態になります。
100ml
200ml
300ml
つまり、このレシピの分量は、ストレートのめんつゆ300mlに水200mlを加えることと同じ意味ということになります。
300ml
200ml
500ml
ということは、このストレートのめんつゆ300mlを4倍濃縮めんつゆと水で作り、それに更に水200mlを足せばいいわけです。
300ml
200ml
500ml
4倍濃縮めんつゆと水を1:3の割合で加えるとストレートのめんつゆになるわけですから、 4倍濃縮めんつゆ75mlと水225mlを加えます。
これで、ストレートのめんつゆ300mlが完成。
75ml
225ml
300ml
そこに水200mlを加えます。
そうすると、4倍濃縮めんつゆは75mlで、水は425ml。
これが、4倍濃縮めんつゆで代用したときの分量になります。
75ml
425ml
500ml
めんつゆを水で薄めずに、少量を調味料として使う場合は、2倍になろうが半分に減ろうが、量としてはたかが知れています。
なので、めんつゆの量の増減に合わせて、他の食材の分量を調整する必要はありません。
でも、ある程度の量のめんつゆを使うレシピでは、めんつゆの量の増減による影響を無視できないので、水で調整する必要あるんです。
めんどくさそうに思えるかもしれませんが、理解してしまえば簡単です。
- めんつゆを増やしたら、同じだけ水を減らす。
- めんつゆを減らしたら、同じだけ水を増やす。
そのように覚えておくといいと思います。