
けんちん汁のおすすめレシピをご紹介します。
野菜がたっぷりと入った、王道のけんちん汁。
料理研究家の栗原心平さんが考案した「具だくさんのけんちん汁」です。
けんちん汁の発祥は、もともとは精進料理。
具材に豚肉や鶏肉などの肉類は使わず、また出汁にも鰹節や煮干しなどの魚類を入れないのが基本です。
今回ご紹介するレシピは、鰹出汁で旨味を出しますが、具材には肉や魚を一切使いません。
味付けは、人気の醤油味。
野菜の旨味たっぷりの、とても美味しいけんちん汁です。
作り方も簡単ですよ。
さらに、けんちん汁のレシピをもう1品ご紹介します。
こちらは、ちょっと変わったけんちん汁で、おつゆに牛乳を使い、味噌で味付けします。
洋風なテイストが加わっているので、パン食にも合せやすいです。
考案したのは、雪印メグミルク。
こちらも合わせてご覧ください。
(一部情報元:テレビ東京「男子ごはん」2018年12月2日放映、日本テレビ「ヒルナンデス!」2015年6月15日放映)
けんちん汁の基本レシピ

栗原さんの「具だくさんのけんちん汁」のレシピです。
全工程は、後ほど写真をもとに説明します。
れんこん | 70g |
ごぼう | 40g |
にんじん | 30g |
大根 | 80g |
こんにゃく | 80g |
油揚げ | 1枚(35g) |
かつおだし ※1 | 500cc |
薄口醤油 ※2 | 大さじ2 |
みりん | 大さじ1 |
塩 | 適量 |
酢・水 | 各適量 |
万能ねぎ | 適量 |
※1 顆粒だしを水に溶いて使っても美味しくできます。
※2 普通の醤油でも作れます。
- れんこんは皮をむき、厚さ3ミリの半月切りにし、酢水にさらす。
ごぼうはタワシなどで皮をこそぎながら洗い、皮付きのまま3ミリの斜め薄切りにし、酢水にさらす。
れんこんとごぼうをザルに上げ、流水で酢を洗い流す。 - にんじんは3ミリの半月切りにし、大根は3ミリのいちょう切りにする。
こんにゃくは小さめの一口大に手でちぎり、油揚げは1センチ角に切る。 - ごぼう・にんじん・かつおだしを鍋に入れ、火にかける。
沸騰したら、れんこん・大根・こんにゃくを加えて煮る。
大根が透明になったら、油揚げを加えてひと煮たちさせる。 - 薄口醤油・みりんを加え、味見をして塩で整える。
器によそい、小口切りにした万能ねぎをのせたらできあがり。
写真をもとにレシピを説明します。

このけんちん汁のごぼうは、皮をむかずに使います。
ごぼうはタワシを使って、皮をしっかりこすり洗いするだけで、きれいになります。

【工程1】
まず、れんこん(70g)の皮をむき、厚さ3ミリの半月切りにし、酢水にさらします。
そして、洗ったごぼう(40g)を皮付きのまま3ミリの斜め薄切りにし、酢水にさらします。
ちなみに酢水の分量は、水(500ml)に対し、酢(小さじ1/2)くらいがおすすめです。
酢水にさらす理由は、変色を防いだり、アクを取るためです。
さらす時間は、1〜2分程度で十分です。

次に、れんこんとごぼうをザルに上げ、流水でさっと洗い、酢を落とします。

【工程2】
続いて、にんじん(30g)を3ミリの半月切りにし、大根(80g)を3ミリのいちょう切りにします。
そして、こんにゃく(80g)を小さめの一口大に手でちぎり、油揚げ(1枚:35g)を1センチ角に切ります。
こんにゃくは手でちぎると、食感が良くなります。

【工程3】
次に、ごぼう・にんじん・かつおだし(500cc)を鍋に入れ、火にかけます。
かつおだしは、和風顆粒だし(適量)を水(500cc)に混ぜて作っても、美味しくできます。

沸騰したら、れんこん・大根・こんにゃくを加え、大根が透明になるまで煮ます。
ごぼうとにんじんは火の通りが悪いので、火にかける前に鍋に入れ、残りの野菜は、沸騰させてから加えます。
栗原さんによると、このけんちん汁は、野菜を入れるタイミングがポイントです。
鍋に入れるわずかな時間差で、野菜の火通りが均一になります。

大根が透明になったら、油揚げを加え、ひと煮立ちさせます。

【工程4】
続いて、薄口しょうゆ(大さじ2)・みりん(大さじ1)を加え、お好みで塩(適量)で味を整えます。
薄口醤油がない場合は、普通の醤油で代用しても美味しくできます。

最後に器によそい、小口切りにした万能ねぎ(適量)をのせたら完成です。
このけんちん汁は、野菜すべてにほど良い食感が残り、野菜の旨味がしっかり出ていて、とても美味しいです。
まさに王道のけんちん汁。
けんちん汁の基本レシピが知りたければ、このレシピを参考にするといいと思います。

けんちん汁の日持ち
このけんちん汁は、週末の時間がある時に、作り置きするのもいいですよ。
日持ちは、冷蔵で2日くらいと考えてください。
続いて、けんちん汁のアレンジレシピをご紹介します。
けんちん汁のアレンジレシピ

次にご紹介するのは、雪印メグミルクが考案した「みるくけんちん汁」です。
水の代わりに牛乳を使った、パンや洋食にも合わせやすいけんちん汁です。
同社によると、牛乳の旨味とコクをいかすと、塩分を52%もカットできるそうです。
このレシピは、塩分だけでなく、だしの量も通常の半分程度になっています。
木綿豆腐 | 80g |
ゴボウ | 50g |
ニンジン | 40g |
レンコン | 50g |
生シイタケ | 2枚 |
水 | 400ml |
だしの素 | 小さじ1/2 |
味噌 | 大さじ1と1/2 |
牛乳 | 200ml |
サラダ油 | 適量 |
- 豆腐・ゴボウ・ニンジン・レンコン・シイタケを食べやすい大きさに切る。
- フライパンにサラダ油を引き、ゴボウ・ニンジン・レンコン・シイタケを炒める。全体に油がまわったら、水・だしの素を加え10分ほど煮る。
- 野菜に火が通ったら、豆腐を加え、味噌を溶く。牛乳を注ぎ、1分ほど煮たらできあがり。
写真をもとにレシピを説明します。

【工程1】
まず、木綿豆腐(80g)・ゴボウ(50g)・ニンジン(40g)・レンコン(50g)・シイタケ(2枚)を食べやすい大きさに切ります。
冒頭のレシピでもお伝えした通り、ゴボウやレンコンは、切った後に酢水(水でもOK)にさらすと、色よく仕上がり、アクが取れます。

【工程2】
次に、フライパンにサラダ油(適量)を引き、ゴボウ・ニンジン・レンコン・シイタケを炒めます。

全体に油がまわったら、水(400ml)・だしの素(小さじ1/2)を加え、10分ほど煮ます。
煮る時間は、野菜の大きさによって若干変わりますので、好みの食感になるまで火を入れるといいですよ。

【工程3】
野菜に火が通ったら、豆腐を加え、味噌(大さじ1と1/2)を溶きます。

最後に牛乳(200ml)を注ぎ、1分ほど煮たら完成です。

牛乳を入れた後は、あまり長時間煮ない方がいいです。
さっと温める程度がおすすめです。

牛乳のコクと旨味をいかした、優しい味わいのけんちん汁です。
塩分やだしを減らしても、十分美味しくいただけます。
けんちん汁というと和食のイメージがありますが、これは、朝食のパンに添えてもいいですし、夕食の洋風おかずとも合わせやすいですよ。