甘夏(夏みかん)に含まれる栄養成分と、その効果効能について解説します。
甘夏は、夏みかんの一種です。
甘夏を含めた夏みかん全般は、果物の中では糖質もカロリー(熱量)も低めで、100gあたりの熱量は39kcal、糖質は8.8gとなっています。
また、同じ柑橘類でくらべた場合も、オレンジや伊予柑よりも糖質とカロリーが低いです。
そのため、夏みかんは、糖質オフやダイエットに比較的向いた食材といえます。
なお、甘夏は、名前に「甘」という字が入ってることからも分かるとおり、夏みかんの中では糖度がやや高く、食べやすいのが特徴です。
そのため、昔ながらの酸っぱい夏みかんとくらべてしまうと、甘夏は、糖質もカロリーも少しだけ高いといえます。
甘夏(夏みかん)は、ほかの柑橘類と同じく、ビタミンCやクエン酸やカリウムなどのミネラルがとても豊富です。
ビタミンCとクエン酸にはどちらも抗酸化作用があるので、甘夏を食べることで、アンチエイジングや美容などの効果が期待できます。
ビタミンCは、抗酸化力が強く、人体に有害な活性酸素の働きやコレステロールの増加を抑制するので、老化防止に効果的です。
また、免疫力をアップするので風邪予防にも役立ち、肌荒れや髪のぱさつきを抑えるなど美容面でのメリットもある栄養素です。
夏みかんの酸っぱい味のもとになっているのがクエン酸ですが、この成分にも抗酸化作用があり、疲労回復や血行促進・食欲増進などにも役立ちます。
なお、甘夏の主要な栄養素を逃さず摂りたいのなら、生食するのが一番です。
ビタミンCは、加熱に弱いためです。
ちなみにクエン酸は、熱に比較的強いです。
ところで、甘夏を食べる際には、外皮をむき、薄皮を取って、果肉を取り出すのが一般的です。
でも、普段捨ててしまっている外皮や薄皮、そして房に付いた白い筋も、実は栄養がとても豊富です。
ヘスペリジンは、ポリフェノールの一種で、ビタミンPとも呼ばれています。
この成分は、甘夏に豊富に含まれるビタミンCの吸収を高めるほか、毛細血管を丈夫にしたり、血圧や中性脂肪を抑える効果があると言われています。
食物繊維は、よく知られている通り、便秘や腸内環境の改善や、血糖値の抑制などの効果があるので、ダイエットにもいいです。
ただ実際のところ、甘夏の外皮や薄皮を生のまま食べるのは、かなりハードルが高めです。
みかんなどと違って、苦味もわりと強いですし、かたさもあるためです。
そのため、こうした部分の栄養を逃さず摂りたいのなら、皮ごとジャムを作ったり、ピールにしたりするのがおすすめです。
上のリンク先では、甘夏をほぼ丸ごと使ったジャムのレシピ、そして、皮の風味を存分にいかしたピールのレシピを紹介しています。
ぜひ参考にしてください。