
そば粉の風味を活かした、香ばしくてやさしい甘さのそば粉パン。
小麦だけのパンとは一味違う、素朴でコクのある味わいが魅力です。
今回は、そば粉の繊細な香りを引き立てる太白ごま油とはちみつを加え、しっとり柔らかく仕上げる基本レシピをご紹介します。
一般的なパンよりふんわり感はやや控えめですが、かむほどに旨みが広がります。
焼きたての香ばしさとしっとり感を、ぜひ味わってみてください。
材料
そば粉 | 75g |
強力粉 | 175g |
ドライイースト | 小さじ1 |
塩 | 小さじ3/4 |
はちみつ | 小さじ2(約14g) |
水 | 125〜135ml |
太白ごま油(または米油) | 小さじ2〜大さじ1 |
そば粉パンのレシピ・作り方
材料を混ぜてこね始める
- ① ボウルにそば粉(75g)・強力粉(175g)・ドライイースト(小さじ1)・塩(小さじ3/4)・はちみつ(小さじ2:約14g)を入れます。
そこへ水(125〜135ml)を少しずつ加えながら、全体を混ぜます。 - ② 粉っぽさがなくなったら、ボウルの中で1〜2分ほどこね、生地がひとまとまりになったら台の上に移します。
なめらかになるまでこねる
- ③ 5〜6分を目安に生地がなめらかになるまでしっかり手でこねます。
- ④ 太白ごま油(小さじ2〜大さじ1)を加え、手のひらで押すようになじませながら、さらに4〜5分こねます。
なお、太白ごま油の量には少し幅があります。
こねやすさを優先するなら小さじ2、しっとり感や風味を優先するなら大さじ1を目安に使ってください。
太白ごま油と普通のごま油の違い
一次発酵
- 発酵前
- 発酵後
- ⑤ 生地を丸めてボウルに戻し、ラップをかけて一次発酵させます。
オーブンの発酵機能(35度)を使い、50〜60分ほどかけて生地が2倍くらいに膨らむまで発酵させましょう。
分割とガス抜き
- ⑥ 発酵が終わったら、ボウルに入った生地の底に両手をそっと差し入れ、丸ごとすくうようにして台に移します。
手のひらで軽く押してガスを抜き、カードを使って生地を6等分にやさしく切り分けます。
ベンチタイム
- ⑦ 生地を軽く丸め、台の上にくっつかないように並べます。
濡らして固く絞った布巾をふわっとかけて、そのまま室温で10〜15分ほど休ませます(ベンチタイム)。
丸め直して二次発酵
- 発酵前
- 発酵後
- ⑧ 生地の表面をなめらかに丸め直し、クッキングシートを敷いた天板の上に間隔をあけて並べ、二次発酵させます。
オーブンの発酵機能(35度)を使い、30分ほどかけて生地がひとまわりふっくらする程度を目安に発酵させます。
焼成・そば粉パンの完成!

- ⑨ 天板をいったん取り出し、オーブンを190度に予熱します。
予熱が完了したら天板を戻し入れ、15分ほど焼いたら完成です。
ふんわり柔らかく、焼き色も程よく仕上がります。
そば粉のパンは時間が経つとパサつきやすいため、焼きたて、または半日以内に食べ切るのがおすすめです。
見た目はシンプルですが、蕎麦の風味がふわっと広がる、飽きのこないやさしい味わいを楽しめます。
そのままでも、バターやはちみつを塗ってもおいしく、和食との相性も良好。
焼きたては特にしっとりと香り豊かで、冷めたらトースターで温め直せば、風味がよみがえります。
そば粉パンが初めての方にもぴったりな、作りやすくて食べやすい一品。ぜひ一度お試しください。
よくある質問(FAQ)
生地をこねる際に、なぜ常温の水を使うのですか?
そば粉にはパン作りに必要なグルテンが含まれていないため、生地にコシがなく、発酵中に中の空気をうまく支えることができません。
そのため、生地がだれやすく、発酵が進みすぎると形が崩れたり、ふくらみにくくなったりすることがあります。
このレシピでは、発酵をゆるやかにコントロールするために、ぬるま湯ではなく常温の水を使っています。
ベーキングパウダーでもそば粉パンは焼けますか?
はい、ベーキングパウダーを使えば、発酵なしでそば粉を使ったパン風(ソーダブレッドやパンケーキ風)のものを作ることはできます。
ただし、イーストを使ったパンのようにふんわりと膨らむわけではなく、香りや食感も少し違ってきます。
そば粉の風味やしっとり感をしっかり楽しみたい方には、イーストを使った作り方のほうがおすすめです。
蕎麦の香りをもっと立たせるにはどうしたらいいですか?
そば粉の割合を増やすと香りは強くなりますが、その分ふんわり感が減り、食感がやや硬くなります。
香りを立たせつつ食感も大事にしたい場合は、そば粉をあらかじめフライパンで軽く炒ってから使うのがおすすめです。
熱を加えることで香ばしさが増し、焼き上がりの風味がより豊かになります。
炒るときは焦げやすいので、弱火でゆっくり加熱してください。
太白ごま油の代わりに、普通のごま油を使っても良いですか?
使用は可能ですが、仕上がりの風味はやや異なります。
太白ごま油は「焙煎していないごま」から作られた無色・無香の油で、ごまの香りがほとんどなく、素材の味を引き立てるのが特長です。
一方、一般的な「茶色いごま油」は焙煎香が強く、そば粉の繊細な香りを打ち消してしまうことがあります。
そのため、そば粉の風味を活かしたい場合は太白ごま油、またはクセのない米油の使用がおすすめです。
はちみつと太白ごま油は、砂糖とサラダ油で代用できますか?
代用は可能ですが、風味や食感はやや異なります。
実際にこのレシピで砂糖とサラダ油を使ってみたところ、そば粉のクセが少し強く感じられました。
一方、はちみつと太白ごま油を使うと、そば粉の香ばしさがまろやかに引き立ち、甘みやコクも自然に感じられます。
はちみつには、砂糖よりもやさしい甘みと保湿効果があり、生地をしっとり仕上げてくれます。
太白ごま油は香りが控えめで、そば粉の風味を邪魔せず、ほのかなコクを加えるのが特徴です。
そば粉の風味を活かしたい方には、はちみつと太白ごま油の組み合わせがおすすめです。
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