椿餅のレシピをご紹介します。
椿餅とは
椿餅は、日本最古のもち菓子といわれているそうです。
平安時代に書かれた小説「源氏物語」には、「椿餅(つばいもち)」という記述が残されています。
源氏物語 巻十 (講談社文庫)の訳文をご紹介します。
「干物を肴にして酒を飲み、椿餅、梨、蜜柑などをはしゃぎながら頂いた。」
たった1文ですが、これが椿餅に関する最古の記述です。
桜が散る庭で行われた蹴鞠(けまり)の会。
椿餅は、その際にふるまわれたご馳走でした。
今日は、そんな春の宴を思い浮かべながら、椿餅を作ってみました。
椿餅のレシピです。
材料
道明寺粉 | 100g |
上白糖 | 25g |
塩 | ひとつまみ弱 |
こしあん | 120g |
椿の葉 | 16枚 |
作り方
- 道明寺粉はさっと洗い、かぶるくらいの水(分量外)に1~2分浸す。
- 蒸気の上がった蒸し器に、1を薄く広げて入れる。約15分蒸す。
- 2が熱いうちに上白糖・塩をよく混ぜる。冷まして8等分する。
- あんこは8等分し、それぞれを俵型に成形する。
- 3を薄くのばして4を包む。
- 椿の葉の上に5をのせ、さらにその上に椿の葉を被せたらできあがり。
椿の葉の濃い緑色に、真っ白い道明寺粉が映えます。
ちなみに、道明寺粉をピンク色に着色し、椿の葉を桜の葉に代えると、「桜餅(道明寺)」になります。
椿の葉は一年中青々としていますし、けっこうどこにでもあります。
桜もちよりも、気軽につくれるところが嬉しいですね。
参考文献:源氏物語 巻十 (講談社文庫) 瀬戸内寂聴訳