バナナの保存方法。冷蔵庫が一番おすすめ!

バナナの保存方法


バナナを生のまま長持ちさせる保存方法を解説します。

バナナを1本ずつにバラしたうえで、なるべく重ならないようにして新聞紙などの紙類で包み、ビニール袋で密閉して、冷蔵庫の野菜室に入れるのが一番おすすめです。

1本だけなら、ラップで包んで野菜室に入れても良いです。

新鮮なバナナであれば、3週間ほど日持ちします。

基本の保存方法

複数本のバナナをばらして1本のバナナをラップで包む
複数本のバナナを紙で包んでビニール袋で密閉する
  1. ① バナナ1本だったら、そのままラップで包みます。
    複数本だったら、1本ずつにバラして、なるべく重ならないようにして新聞紙などの紙類で包み、ビニール袋で密閉します。
  2. ② 冷蔵庫の野菜室で保存します。
    新鮮なバナナであれば、3週間ほど日持ちします。

長期保存する場合は、新聞紙やビニール袋に湿気がこもりやすいので、5日に1回くらい開けて、湿気を逃がすと良いです。


常温より冷蔵が長持ちする

バナナは、冷蔵庫の野菜室で保存するのがおすすめです。

バナナをはじめとする南国のフルーツは、気温の低いところに置くと低温障害で皮が黒くなってしまいます。
そのため、一般的には、冷蔵はNGと言われています。

でも、変わるのは皮の色だけです。
中身に関しては、冷蔵することで、常温に置くよりもずっと長持ちします。
実際、冷蔵庫の野菜室でバナナを保存する方法は、食品保存の専門家もすすめています。

1本ずつばらす

バナナ1房を冷蔵する際には、あらかじめ1本ずつにバラしておくと良いです。
バナナの重みが一箇所に集中しないので、均一に日持ちしやすくなります。


ラップやビニールで皮の変色を防ぐ

また、バナナの皮の黄色をキープしたい場合は、ラップやビニール袋などを使って冷蔵庫の冷気が直接当たらないようにすると、きれいな見た目が比較的長く保てます。

1本だったらそのままラップをして、複数本だったら新聞紙などに包んだうえでビニール袋に入れて冷蔵保存するといいです。
ちなみに、新聞紙を使う理由は、ビニールの中にこもった湿気の影響をやわらげるためです。

冷蔵庫で保存したバナナ(ビニール袋を使った場合と使わない場合を比較)

上の写真をご覧ください。
同じくらい熟しているバナナを4本用意して、それらを冷蔵庫の野菜室に1週間保管した後の様子を撮影したものです。

左側の黄色いバナナ2本は、新聞紙に包み、さらにビニール袋に入れて、袋の口を縛ったもの。
写真右の茶色いバナナ2本は、新聞紙に包んだだけのものです。

ビニール袋で覆うだけで、1週間後にはこんなに色の違いが出ます。

バナナの中身の色は変わらない

冷蔵庫で保存したバナナの中身(ビニール袋を使った場合と使わない場合を比較)

バナナの中身に関しては、ラップやビニール袋を使っても使わなくても、それほど違いはありません。
1週間経っても、どちらも買ったばかりに近い状態をキープできています。

とは言え、皮の色がきれいな方が良いでしょうし、乾燥を防ぐこともできるので、冷蔵庫の野菜室に入れる際には、ビニールやラップで覆うのがおすすめです。

冷蔵3週間後の見た目

冷蔵庫で3週間保存したバナナの皮と中身

買ったばかりのヘタがまだ青いバナナを「基本の保存方法(冷蔵庫の野菜室に入れる)」で保存した場合、保存期間は3週間ほどが目安です。

上の写真は、新聞紙で包んでビニール袋に入れて、野菜室で3週間保存したバナナです。
さすがに皮はかなり茶色くなっていますが、中身はまだかたさがあり、十分食べられます。


野菜室が保存に適している理由

ところで、なぜバナナの保存に冷蔵庫の野菜室が適しているのでしょうか。
以前、NHKのテレビ番組で、専門家の方がその理由を解説していました。

食品科学の専門家、首都大学東京の東直樹教授によると、バナナは気温が高いと呼吸が活発になり、成長ホルモンである「エチレンガス」が発生しやすくなるそうです。
そして、このエチレンガスには、バナナが熟すのを早める効果があるのだとか。

でも、5〜10度くらいの涼しい場所(冷蔵庫の野菜室など)に保存すると、バナナの呼吸をおさえることができるので、日持ちしやすくなるそうです。
また、冷蔵庫の野菜室だったら、バナナの皮の乾燥も防げるので、そうした点でも理想的とのことです。

このことを踏まえると、気温が5〜10度くらいの季節だったら、常温に置いても日持ちはさほど変わらないということになります。
そのため、そうした涼しい時期には、吊るすなどして常温に置くもの良いと思います。

他の保存方法を比較

バナナの保存法として最もおすすめなのは、上でご紹介した「基本の保存方法」ですが、それ以外にもいくつかやり方があります。

ここからは、「基本の保存方法」を含めた5つの方法を、実際に比較検証した結果をお伝えします。

保存したバナナを比較(5パターン)

上の写真は、バナナの保存方法5パターンを1週間後に比較した写真です。

一番左のが、基本の保存方法(冷蔵庫の野菜室に入れる)で保存したバナナです。
他の4本は、常温に置いたバナナです。
具体的には、左から順に次のような保存方法を試しました。

ちなみに、気温は、1年の中では高め(5月:平均20度くらい)の1週間です。

  1. ① 基本の保存方法(冷蔵庫の野菜室に入れる)
  2. ② 常温に吊るす
  3. ③ 常温に置く
  4. ④ ヘタにラップをして常温に置く
  5. ⑤ アルミホイルで包んで常温に置く
  • 基本の保存方法は、バナナの皮の変色の度合いを比較するために、敢えてビニールやラップで覆いませんでした。

冷蔵庫の野菜室に入れたのバナナの皮は、常温に置いて熟した他の4本のバナナとは明らかに違い、全体が均一に変色しています。

ただ、常温に置いたバナナも皮が変色しており、のバナナの皮だけが色が変わっているわけではありません。
見た目はどれも同じくらい熟しているか、もしくはすでに食べ頃を過ぎてしまっているように見えます。

保存したバナナを比較(5パターン)

でも、皮をむいてみると、冷蔵庫に入れたバナナの中身の状態は、他の4本とまったく違いました。

写真では違いが分かりませんが、冷蔵庫に入れたバナナだけは、しっかりとした硬さが残っており、完熟にはほど遠い状態のまま。
冷蔵庫に入れる前の状態とほとんど変わらず、ずば抜けて日持ちが良いことが分かりました。

2位 ヘタにラップをする

バナナの保存方法として2番めにおすすめなのは、バナナのヘタにラップをする方法です。

これは、TBSのテレビ番組で話題になった保存方法で、人気果物店「カワムラフルーツ」の川村昌敏さんがすすめる裏ワザです。

ラップの仕方を写真で説明します。

バナナのヘタにラップをする
バナナ全体をラップで包んで保存
  1. ① バナナを1本ずつばらします。
    そして、バナナのヘタだけをラップでしっかり包みます。
    これでお終いです。
  2. ② 「ヘタにラップをしていないバナナ」が近くにあったり、あるいは、りんごやメロンといった「エチレンガスを出す食材」がある場合は、もうひと手間加えます。
    右上の写真のように、バナナ全体をさらにラップでしっかり包みます。

このようにバナナにラップをすると、熟し過ぎを防ぐことができるうえに、皮のきれいな黄色を比較的長くキープできます。
こんなことが本当に効くのかと思うかもしれませんが、実際に試してみると違いが良く分かります。

ヘタにラップをすると日持ちする理由

この方法で日持ちがアップする理由にも、エチレンガスが関わっています。

バナナのヘタをラップで巻くと、バナナがエチレンガスを放出するのをおさえることができます。
さらに、バナナ全体にラップをすると、まわりにあるバナナや他の食品(りんごなど)が出すエチレンガスの吸収もおさえられます。

2段階に分けてラップで包むことで、バナナがエチレンガスに触れにくくなるので、熟し過ぎを防げるというわけです。

ヘタにラップをする方法の注意点

ただ、この方法には、注意しなければならない点もあります。
それは、バナナ全体をラップで覆い尽くした状態で常温に置くと、蒸し暑い季節には、かえって傷みやすくなってしまうということです。

そのため、夏などにこの方法を試す場合は、ヘタにラップをするだけに留め、まわりにエチレンガスを発する食材を置かないのがおすすめです。

ヘタにラップをして冷蔵庫で保存したバナナ

また、より安心したい場合は、バナナのヘタをラップで包んだうえで、冷蔵庫に入れるという手もあります。
その場合は、すでにお伝えした通り、ビニールやラップで全体を覆わないと、皮の色が変わってしまいますので注意してください。

上の写真は、ヘタにラップをして冷蔵庫(野菜室)に1週間入れたバナナです。
左側の茶色くなった2本のバナナは、新聞紙で包んだだけ。
右側の黄色い2本のバナナは、新聞紙で包んだ上でビニールやラップで覆ったものです。
並べると、皮の色がかなり違うことが分かります。


3位 常温に吊るす

吊るして常温保存したバナナ

続いてご紹介するのは、バナナスタンドなどでバナナを吊るす方法です。

上の写真の左から2番めが、吊るしたバナナ(1週間後)です。
見た目では、その右隣りにある、常温に寝かして置いただけのバナナ(1週間後)との違いはあまり分かりませんが、皮をむいてみると、やはり、吊るしたものの方が少し熟すスピードが遅いことが分かりました。

バナナは、寝かして置くと重みがかかった部分から傷むので、できれば吊るして保存するのが良いようです。

4位 常温に置く

常温で保存したバナナ

こちらは、バナナを常温にただ置くだけの方法です。
この保存方法は、気温が5〜10度くらいまでだったら、悪くありません。

すでにお伝えした通り、バナナは重みがかかった部分から傷むので、吊るして置く方がおすすめではあります。
ただ、気温がそれほど高くなければ、バナナの熟し方も比較的ゆるやかなので、ある程度保存がききます。

【NG】アルミホイルで覆う

アルミホイルに包んで保存したバナナ

最後にご紹介するのは、バナナをアルミホイルで包む方法(一番右)です。

これは保存方法というわけではなく、バナナを何かで包むということが、気温が高い時にどれほどのデメリットになるかということを示す一例として挙げています。



バナナの日持ちの比較

アルミホイルで包んだバナナ(一番右)は、5パターンの中で最も日持ちしませんでした。

バナナをアルミホイルで包むと、内部に熱がこもって蒸れやすくなります。
暑い季節にはなおさらです。

また、密閉状態になることで、バナナ自体が放出する成長ホルモン「エチレンガス」も充満することになり、追熟がぐんぐん進んでしまいます。

このことは、アルミホイルに限った話しではありません。
バナナをラップで包んだとしても、気温が高い時期に常温に置くと、アルミホイルで包んだ場合と同じくらい蒸れて腐りやすくなります。

ですから、こうした保存方法は避けてください。


以上、バナナの上手な保存方法についてお伝えしました。

バナナが熟し過ぎるのをおさえて劇的に長持ちさせるには、バナナを1本ずつにバラしたうえで、新聞紙などの紙類で包み、ビニールで密閉して、冷蔵庫の野菜室に入れるのが一番おすすめです。
1本だったらラップで包んで、野菜室に入れても良いですよ。

コメント

このお料理についてのご感想などをお寄せください。
サイト運営の参考にさせていただきます。
頂いたコメントには、2〜3日以内にメールアドレス宛に回答いたします。(詳細
メールアドレスの入力ミスにご注意ください。
なお、頂いたコメント及びその後のメール等でのやり取りは、この欄でご紹介させていただく場合がございます。

関連レシピ