えのきに含まれる栄養と、その健康効果について解説します。
えのき茸は、カロリーはほとんどなく、糖質もかなり低い食材です。
一方で、ビタミンやミネラルなどの栄養成分は、きのこ類の中でも特に豊富。
たとえば、ビタミンB1の含有量は、きのこ類の中でもトップクラスです。
また、カリウム・亜鉛・鉄といったミネラルの含有量は、しいたけ以上に多いです。
えのきに含まれる栄養と効果・効能
えのきを食べることで、次のような効果・効能が期待できます。
- 疲労回復
- ストレス軽減
- 快便・ダイエット
疲労回復効果
えのき茸にビタミンB1が豊富に含まれているのは冒頭でお伝えしたとおりですが、このビタミンB1には疲労回復の効能があると言われています。
そして、ご飯と一緒に摂ることで、疲労回復効果がさらにアップします。
ビタミンB1によって、ご飯の糖質がスムーズにエネルギーに変わりやすくなるためです。
なめたけは、市販の瓶詰めもありますが、旬の新鮮なえのきをもとに短時間でさっと加熱して作る方が、栄養たっぷりで体にいいです。
ストレス軽減効果
また、エノキには、アミノ酸の一種であるギャバ(γアミノ酪酸)も豊富に含まれています。
この成分は、神経の興奮を抑えてリラックスさせたり、血管を拡張させて血圧を抑える働きがあると言われています。
ストレスが溜まって疲れていたり、また、高血圧が気になる方は、えのきのこうした効能を踏まえて、積極的に食べるといいです。
快便・ダイエットにもいい
えのきは、カロリーがほとんどありません。
また、糖質は100g(1袋)あたり3.1gと低糖質です。
えのきに限らず、きのこ類は、総じて低カロリー低糖質です。
ちなみに、きのこ類同士を比較すると、えのきの糖質は決して低いわけではありません。
しいたけ・しめじ・舞茸の糖質は、えのきの1/2程度。
ただ、カロリーは同じくらいです。
そんなカロリーも糖質も低いえのきですが、食物繊維はとても多いです。
食物繊維は、よく知られている通り、腸内環境を整えて便秘を改善する効果や、美肌効果があります。
ですから、えのきは、ダイエットや美容を気にかけている女性には特におすすめの食材といえます。
えのきの効果的な食べ方
ところで、えのき茸には、「グルタミン酸」や「アスパラギン酸」といったアミノ酸や「グアニル酸」などの旨味成分も豊富に含まれています。
こうした成分は、旨味のもとになるだけでなく、生活習慣病予防や疲労回復にも効果があると言われており、冷凍したり加熱したりすることで増加します。
えのきを含めたきのこ類は、旨味がとても強いというイメージがあるかもしれませんが、実は、生のきのこには旨味成分はほとんど含まれていません。
きのこの細胞が壊れ、その中にある酵素が活性化することで、旨味成分が作られます。
ですから、きのこを美味しくするには、主に下の2つの方法によって、細胞を壊して酵素が働くようにする必要があります。
- 冷凍する
- 加熱する
冷凍すると栄養価がアップ
えのきを含めたきのこ類を保存したいのなら、冷凍するのが断然おすすめです。
冷蔵だと日持ちはせいぜい4〜5日ですが、冷凍だったら1ヶ月ほどの長期保存もできますし、旨味もアップします。
そのうえ、解凍不要で凍ったまま調理に使えます。
きのこ類の中でも、特にえのきは、冷凍保存によってアミノ酸が2倍から6倍にアップすると言われています。
茹でるよりレンチン
また、えのきは、加熱することでも、旨味や栄養が増加します。
ただ、えのきには、水に流れやすいビタミンやミネラルも豊富に含まれているので、そうした主要な栄養素をしっかり摂りたい場合は、水を使って茹でたり、また長時間加熱するのはNGです。
茹でるよりも、レンジでチンして火を通す方が、栄養の損失が少ないです。
えのきをレンジで加熱するのは、とても簡単です。
えのきを耐熱容器(レンジで使える器)に入れ、100gあたり600wで2分加熱するだけでOK。
チンする際には、ラップで器を覆う必要はありません。
味噌汁で栄養補給
えのきを茹でるとお湯の中に栄養が流出してしまいますが、味噌汁やスープのように汁ごと飲み干すのであれば、流れ出た栄養も一緒に摂れるのでおすすめです。
「えのきの味噌汁」を作るのなら、短時間でさっと火を通すと、えのきの食感をいかすことができていいですよ。
詳しい作り方は、リンク先をご覧ください。
以上、えのきに含まれる栄養と、栄養がアップする調理法についてお伝えしました。
えのきだけは、冷凍や加熱によって旨味や一部の栄養が増しますが、あまり長時間加熱しすぎると、むしろ風味も食感も栄養も損なわれます。
ですから、短時間でさっと火を通すのがおすすめですよ。