干しえのき(乾燥えのき)の作り方とおすすめの使い方を解説します。
干しえのきには市販品もありますが、自宅でも簡単に作ることができます。
作り方はとても簡単で、手でほぐして、天日干しするだけで完成です。
天日干しとは言っても、屋外に干す必要はありません。
日のよく当たる室内でOK。
1日1回ひっくり返しながら干して、晴れの日なら3〜4日、曇り空が続いた場合は1週間ほどでカラカラになります。
時間がない場合は、2時間ほど干して半乾燥させるだけでも、旨味がしっかり感じられるようになります。
この記事では、前半部分で「えのきを干すメリット」と「干しえのきの作り方」を解説し、後半部分で干しえのきを使った味噌汁・スープ・佃煮のレシピをお伝えします。
えのきを干すメリット
まずは、えのきを干すメリットから。
えのきを干すと、余分な水分が飛ぶので、旨味が凝縮して美味しくなるうえに、保存性がぐっとアップします。
カラカラに乾燥させたものなら、常温(冷暗所)でも半年ほど日持させることができます。
また、干しえのきは、ダイエットをしている方にもおすすめです。
えのきといえば、低糖質・低カロリーで、なおかつ、栄養面では食物繊維がたいへん豊富に含まれている食材です。
それを干しえのきに加工すると、腹持ちがより一層良くなり、ダイエット効果や腸内環境改善などのさらなる効能が期待できます。
使い方も簡単
さらに言えば、干しえのきは、生のえのきよりも調理が簡単です。
一番簡単な使い方は、味噌汁やスープなどの汁物の具材にすることです。
いつもの味噌汁やスープに、乾燥わかめを加えるような感覚で、気軽にちょい足し。
5分ほどで柔らかく戻りますし、汁物だったら、干しえのきから出た旨味も残さず飲み干すことができます。
なお、こうした料理に使うにあたっては、手作りの干しえのきでも、市販の干しえのきでも、どちらでもOKです。
干しえのきの作り方
続いて、干しえのきの作り方をお伝えします。
えのきを乾燥させるには、まず石づきを切り落とし、手でなるべく細かくほぐします。
このようにあらかじめほぐしておくと、短時間で効率よく乾燥させることができます。
洗うのはNG
なお、乾燥えのきを作るにあたっては、えのきは極力洗わないでください。
洗ってしまうと、乾燥に時間がかかり、その分、傷みやすくなります。
えのきについた土や汚れは、乾いたキッチンペーパーなどで払い落とすのがおすすめです。
そして、盆ザルの上になるべく重ならないように広げ、日の当たる場所に置きます。
屋外に置くのもいいですけど、風が吹いて飛んでしまうことを考えると、屋内の窓際で干すのが安心です。
どちらで干すにしても、一日一回ひっくり返しながら乾燥させます。
干す時間の目安
干す時間は、たったの2時間くらいでも、料理の仕上がりがだいぶ違ってきます。
生のままのえのきと比べて、旨味がはっきり感じられるようになります。
カラカラに干すのなら、天気の良い日が続いた場合は3〜4日、曇りが続いた場合は1週間くらいかかります。
乾燥までに時間がかかり、カビなどが生えたりしないか心配な場合は、日が陰っている時間に限って、ザルに広げたままの状態でいったん冷蔵庫に入れるという手もあります。
その際には、ラップなどで覆わずに、ザルにのせたまま冷蔵庫へ。
そうすると、冷蔵庫に入れている間にも、僅かずつですが、乾燥させることができます。
- 曇り続き3日
- 曇り続き1週間
えのきを乾燥させていくと、上の写真のようになります。
左側は、曇り続きで3日ほど干したえのきで、まだ少し柔らかいです。
右側は、一週間ほど干して、カラカラになったえのきです。
完全に乾燥すると、えのきは少し茶色っぽくなり、生の時とくらべて重量が1/10くらいに減ります。
干しえのきの保存方法
できあがった干しえのきは、乾燥の度合いによって、保存方法が変わってきます。
水分が完全に飛んでいない半乾燥状態のえのきは、保存袋などに入れて密閉したうえで、冷蔵保存で1週間、冷凍保存で1ヶ月ほどの日持ちになります。
また、カラカラに乾燥させたえのきは、ビニール袋に入れたり保存瓶に入れるなどして密閉したうえで、常温(冷暗所)で半年程度の日持ちと考えてください。
市販品と手作りの違い
ちなみに、できあがった「手作りの干しえのき」は、「市販の乾燥えのき」とは少し違います。
写真の左が、市販の乾燥えのき。
右が手作りの干しえのきです。
市販品は、熱風を当てて温度管理して乾燥させているので、手作りよりも旨味をやや感じやすいです。
また、色が少し白っぽくて、見た目がきれいなものが多いです。
さらには、保存性も優れていて、なかには1年ほど日持ちするものもあります。
とはいえ、「手作りの干しえのき」も、旨味が凝縮していて美味しいですし、市販品と全く同じように使えます。
市販品はやや割高なので、乾燥えのきを手作りする良さは十分にありますよ。
干しえのきのレシピ
ここからは、手作りした干しえのきの使い方を解説します。
市販の乾燥えのきでも、同じように作れます。
味噌汁・スープ
- 干しえのきの味噌汁
- 干しえのきのスープ
干しえのきの一番おすすめの使い方は、味噌汁やスープなどに具材としてちょい足しすることです。
- 干しえのきを軽く刻む
- 味噌汁やスープに加える
干しえのきは、あらかじめキッチンバサミなどで軽く刻んでから使うと、食べやすいです。
生のえのきが合う汁物だったら、どんな味噌汁やスープでもOK。
洋風のスープに加えても美味しいです。
市販の乾燥わかめを使うような感覚で、1人分3g程度を目安に、いつもの味噌汁やスープにパラリと加えてみてください。
5分ほどで柔らかく戻ります。
干しえのきの旨味が汁に溶け出すので、おつゆの美味しさがぐっとアップします。
佃煮
干しえのきを使って、甘辛いおかずを作るのもおすすめです。
材料は、次の通りです。
干しえのき | 15g |
みりん | 大さじ1/2 |
酒 | 小さじ1 |
醤油 | 小さじ1 |
干しえのきの戻し汁 | 大さじ3 |
小ねぎ | 少々 |
干しえのきを戻す水の量は、ごく少量でいいです。
あまりたっぷりの水で戻すと、干しえのきの旨味が薄まってしまうためです。
軽く洗って濡らす程度でも、じゅうぶん柔らかく戻ります。
その際に、キッチンバサミで食べやすい長さに切り分けてもいいです。
干しえのきの戻し汁は、旨みたっぷりでとても美味しいので、捨てずに一緒に使います。
もしそれでも余ったら、味噌汁や煮物などに使ってみてください。
仕上げに、小口切りにした小ねぎを散らすと、より風味がアップして美味しいですよ。
以上、「干しえのきの作り方」と「干しえのきを使ったおすすめレシピ」についてお伝えしました。
えのきを乾燥させることで、旨味が強くなって美味しくなるので、ぜひお試しください。
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