とうもろこしのひげ(ひげ根)は、普段捨ててしまいがちな部分ですが、実は、漢方薬として使われるほど健康効果に優れた食材です。
この記事では、とうもろこしのひげの効能と、手軽に作れる「ひげ茶」のレシピをご紹介します。
ひげ根の健康効果
とうもろこしのひげは、漢方では「南蛮毛」と呼ばれており、中国はもとより、韓国でも、広く民間茶として親しまれてきました。
とうもろこしのひげには、カリウムが豊富に含まれており、次のような効能があると言われています。
- 利尿作用
- 血圧降下作用
- むくみ解消
- 便秘解消
- ダイエット効果
作り方2パターンの違い
なお、この記事では、乾燥させてから煎る一般的なひげ茶の作り方と、生ひげをそのまま煎る簡単なひげ茶の作り方をご紹介します。
乾燥してから煎ると、風味が出やすくなる反面、クセも感じやすくなります。
一方で、生ひげをそのまま煎ると、ひげ自体の風味が出にくい分、クセも感じにくくなります。

ひげ茶の味
ひげ茶の味は、正直、賛否両論です。
ややクセがあるので、飲みにくいと感じる方もいますし、穀物特有の甘みがあるので、親しみやすさを感じる方もいます。
私自身はけっこう好きです。
好みは別れますが、栄養価が高いお茶なので、まずは、健康効果を期待して飲んでみるのは十分ありです。
もともと捨ててしまう部分を使うものですし、そのうえ作るのも簡単なので、自分の口に合うか、まずは気軽に試してみてください。
材料
とうもろこしのひげ | 好みの量 |
水 | ひげ茶2gにつき200ml※ |
※ひげ茶2gは、とうもろこし2本分程度の生ひげに相当します。
作り方
一般的なひげ茶の作り方

まず、とうもろこしのひげ(好みの量)を用意して、先端の茶色い汚れた部分を切り落とし、適当な長さに切ります。
長いままだと乾燥しにくいうえに、煎りにくいので、あらかじめ2〜3センチくらいの長さに切っておきます。
ひげの取り方


そして、盆ザルに広げ、1〜2日天日干しします。
屋内干しがおすすめ
天日干しと言っても、屋外に置くのはあまりおすすめしません。
なぜなら、とうもろこしのひげはとても軽いので、少しの風でも飛んでしまうから。
ひげは細いので、窓際の日が良く当たる場所でもすぐに乾きます。
1〜2日放置しておけば、カラカラになります。

完全に乾くと、かなりかさが減ります。
上の写真にうつっているのは、とうもろこし2本分のひげです。

あとは、フライパンで5〜10分ほど乾煎りして、こんがりとさせたら、ひげ茶の完成です。
乾燥したひげはふわふわしているので、まめに返したり、ほぐしたりしながら、弱めの火でじっくり煎ると、色ムラが少し出にくくなります。

こんがりと茶色く色付いたら、火から下ろし、粗熱を取ります。
以上が、とうもろこしのひげを乾燥させてから煎る、一般的なひげ茶の作り方になります。
【時短】ひげ茶の作り方
続いて、より短時間でひげ茶を作る方法をご紹介します。
ひげを干さずに、生のままフライパンで煎る方法です。
上でご紹介した一般的なひげ茶と飲みくらべると、こちらの方が、ひげ茶のクセを感じにくく、飲みやすいです。
ただ、効能を目当てにひげ茶を飲むのであれば、乾燥させてから煎る一般的なひげ茶の方が、よりおすすめです。

まず、とうもろこしのひげ(好みの量)を適当な長さに切って、フライパンに入れます。
フライパンが温まったら火を弱め、10〜15分ほど乾煎りします。
ひげをあらかじめ短く切った方が、ひげがフライパンに接する部分が増えるので、効率よく煎ることができます。

とうもろこしの生ひげは、とても絡みやすいです。
絡んだ部分には火が入りにくいので、煎っている間にたまに火を止めるなどして、手でほぐすといいです。

全体がこんがりとしたら、ひげ茶の完成です。
ひげが色付いて、完全に乾燥したら、火からおろします。
賞味期限は1ヶ月

ひげ茶の淹れ方
煎り終えたひげ茶は、湯を注いだり、煮出したりして飲みます。
ここでは、味も栄養成分も濃く出やすい、ひげ茶の煮出し方をご紹介します。

ひげ茶(2g)を鍋に入れ、水(200ml)を加え、火にかけます。
そして、沸騰したら火を弱め、5分ほど煮出します。
茶こしでこしながら、カップに注いだら完成です。

煎った穀物特有の、まったりとした風味が印象的。
野生的な媚びない味なので、好き嫌いは分かれると思います。
もし飲みづらさを感じる場合は、はちみつを少量加えるという手もあります。
糖分なので、ダイエット中の方にはおすすめできませんが、格段に飲みやすくなりますよ。
ひげを食べるレシピ
最後に、とうもろこしのひげを使った料理をあと1品ご紹介します。

実と一緒に炊き込むと、ひげまで美味しく食べられます。
ひげの旨味も加わって、実だけで作る炊き込みご飯とまた違った美味しさが楽しめます。
リンク先の記事もぜひ参考にしてください。