ドライトマトの上手な戻し方を解説します。
ドライトマトには、大きく2種類があります。
1つは、カラカラに乾燥させたもの。
もう1つは、半乾燥状態の柔らかいものです。
どちらもドライトマトですが、この記事では分かりやすくするために、カラカラに乾燥させたものを「ドライトマト」、半乾燥状態の柔らかいものを「セミドライトマト」と呼びます。
「セミドライトマト」は、戻さずにそのまま使うことが可能。
一方の「ドライトマト」は、硬いため、戻して十分に柔らかくしてから料理に使うのが一般的です。
ドライトマトを柔らかく戻すにあたっては、熱湯がよく使われます。
熱湯に加えて、少量の酢が使われることもあります。
酢を加えるメリットは、トマトの旨味成分が溶け出しにくいということです。
また、ドライトマトを戻した後にオイル漬けなどの長期保存食に加工する場合には、酢の殺菌効果も役立ちます。
ただ、ドライトマトに酢の酸味がほんのりと付くので、ケースバイケースで使い分けるのがおすすめです。
酢の酸味が加わると、湯だけで戻した場合とくらべて、エッジが効いたキレのある味になりますが、料理によっては邪魔になってしまうことがあります。
その時々で判断してみてください。
ちなみに、湯の代わりに水を使って戻す方法はおすすめしません。
というのは、水を使うと、戻し時間が1時間くらいにのびるうえに、浸している時間が長いため旨味も流れやすくなり、仕上がりが水っぽくなりやすいからです。
ドライトマトを戻すのなら、熱湯を使って短時間がいいです。
また、ドライトマトの旨味を無駄なく存分に活かしたいのなら、戻さずにあえてそのまま料理に使う方法もあります。
ドライトマトの戻し方
ドライトマトの基本的な戻し方は、とても簡単です。
まず、ドライトマトをボールに入れ、かぶるくらいの量の熱湯を回しかけます。
熱湯をかけたら、10分ほど置いて柔らかくします。
湯の量は、あまり多すぎると旨味がその分たくさん溶け出てしまうので、ドライトマトの頭がぎりぎり隠れるくらいに留めるのがおすすめです。
ドライトマトの塩気を抑えるために、あえて少し多めの湯で戻すという手もありますが、塩を抜くと、その分、旨味も失われやすくなります。
ですから、塩気を必要以上に抜こうとするのではなく、ドライトマトの塩気も一緒に料理に活かす方向で考える方がいいです。
記事の最後では、ドライトマトの味を最大限いかしてパスタを作る方法を紹介していますので、合わせて参考にしてください。
ドライトマトが十分に柔らかくなったら、ザルに上げて水気を切ります。
残ったドライトマトの戻し汁には旨味成分が溶け出していますので、スープや煮込み料理などに使うといいです。
ドライトマトの水気を切ったら、さらに半日ほど置いて表面を乾燥させたり、時間がない場合は、キッチンペーパーなどで水気を軽く拭き取ると、料理が水っぽくなりません。
なお、ドライトマトの本場イタリアでは、酢を加えて戻す方法もとても人気があります。
その後の手順は、熱湯だけの場合と同じです。
酢をプラスすると、ほんのりとした酸味が加わることになりますが、トマトの旨味が逃げにくいです。
酢の酸味はドライトマトと相性がいいですし、戻したあとにオイル漬けにする場合は、殺菌の役割もします。
戻さないで使う方法
冒頭でもお伝えしたとおり、ドライトマトは戻さずに料理に使うこともできます。
戻さないと言っても、あらかじめ戻す工程を入れないだけで、調理過程で柔らかくすることに変わりはありません。
ただ、湯に溶け出した成分が無駄にならないので、ドライトマトの旨味や栄養をそのまま料理に活かすことができます。
たとえば、ドライトマトでパスタを作るのなら、ドライトマトを適当な大きに切ってフライパンに入れ、さらにパスタの茹で汁を加えて軽く煮ることで、柔らかく戻すのがおすすめです。
なお、ドライトマトを戻さずに料理に使う場合に一番注意すべき点は、ドライトマトに含まれる塩気です。
ドライトマトの塩分を考慮しながら、料理の塩加減を決める必要があります。
それさえピッタリとはまれば、ドライトマトの風味を生かした美味しい一品に仕上がりますよ。
質問です。
輸入ドライトマトをそのまま使う場合袋から出して洗わないで使っても大丈夫ですか?
ドライトマトについてですが、国産でも輸入ものでも、私は普段洗わずに使用しています。
ただ、もし気になるようでしたら、洗ってから使うのも良いと思います。