もち麦の茹で方(2パターン)と炊き方(3パターン)をご紹介します。
紹介する茹で方は次の2つです。
- 水から茹でる
- 沸騰したお湯に入れて茹でた後、水にさらす
水から茹でる方法は、もち麦好きにおすすめの本格的な茹で方です。
もち麦本来の味や食感を楽しめますし、茹でたあとに水にさらさないので、栄養も逃さず摂れます。
一方で、お湯で茹でた後に水にさらすと、もち麦特有のもっちりとした弾力のある食感がより際立ち、さっぱりとしたクセのない味に仕上がります。
もち麦をサラダや和え物などの具材にするときは、この茹で方が向いています。
続いて、もち麦の炊き方。
もち麦の炊き方は、もち麦とお米の割合に応じて3パターンご紹介します。
すべて炊飯器を使います。
- 10割(すべてもち麦で、お米は0)
- 5割(もち麦とお米を半分づつ)
- 3割(もち麦3、お米7)
お米と一緒にもち麦を炊くことで、初めての方でも食べやすくなります。
また、炊飯器を使うと調理が簡単なので、忙しい方にもおすすめです。
もち麦初心者の方は、まずは、もち麦3割から試してみてはいかがでしょうか。
仕上がりは、鍋で茹でたときとは、少し違う食感を楽しめます。
鍋で茹でると弾力のある食感が比較的際立つのに対して、こちらはふっくらです。

ちなみに「もち麦」は大麦の一種で、水溶性食物繊維が豊富なので、整腸作用が高く、便秘の解消やダイエットや美容にとても良いと言われています。
大麦の仲間には、もち麦の2倍も食物繊維が豊富な「スーパー大麦」がありますが、スーパー大麦はかなり値が張るので(詳しくは大麦類の比較をご覧ください)、健康のために食べ続けるのであれば、もち麦の方がおすすめですよ。
(一部情報元:NHK「あさイチ」もち麦 2017年11月21日、TBS「あさチャン!」2016年6月29日、TBSテレビ「白熱ライブ ビビット」2016年9月6日、フジテレビ「梅沢富美男のズバッと聞きます!」2019年1月16日放映)
もち麦の茹で方
それでは、もち麦の茹で方をご紹介します。
2パターンの違いをもう一度整理します。
この茹で方は、もち麦の人気料理本「もち麦ダイエットレシピ」の著者、山下春幸さんのおすすめの方法です。
特徴は、水から茹でること。
丁寧にアクを取りながら火を入れ、仕上がりは水分がほぼ無くなります。
もち麦の栄養をムダなく摂りたいのであれば、この茹で方がおすすめです。
こちらは、人気フレンチレストラン「モルソー」のオーナーシェフ、秋元さくらさんのおすすめの茹で方です。
特徴は、沸騰した湯にもち麦を入れること。
そして、茹で上がったもち麦を最後に水でさっと洗うことです。
もち麦のもっちりとした食感が際立ち、仕上がりがさっぱりします。
もち麦初心者でも食べやすく、いろいろな料理に使いやすいというメリットがあります。
お好みで試してみてください。
水から(山下春幸さんの茹で方)
まずご紹介するのは、和食レストラン「HAL YAMASHITA 東京」のオーナーシェフ、山下春幸さんが考案した、もち麦の茹で方です。
山下さんは、もち麦の人気料理本「もち麦ダイエットレシピ」の著者でもあります。

もち麦 | 100g |
塩 | ひとつまみ |
水 | 580ml |
- もち麦を洗う。
材料すべてを鍋に入れ、アクを取りながら中火で20分茹でる。 - フタをして火を止め、水分が無くなるまで20分蒸らしたらできあがり。
写真をもとにレシピを説明します。
【工程1】
まずもち麦(100g)を洗います。
ちなみにもち麦100gは、2/3合くらいです。
次にもち麦と塩(ひとつまみ)と水(580ml)を鍋に入れ、火にかけます。
このレシピは、もち麦を水から茹でます。
そしてアクを取りながら、20分ほど茹でます。
20分後は、かなり水分が少なくなります。
最後にフタをして、火を止めます。
そして水分が無くなるまで20分ほど蒸らしたら完成です。
出来上がりは、もち麦が水分を完全に吸って、ふっくらしています。
この茹で方は、もち麦の味が存分に堪能できて、また栄養も逃さずに摂れます。
もち麦は、もちのようなモッチリとした食感が特徴で、クセも少ないので食べやすいですよ。
ちなみに当サイトでは、山下さんが考案した茹でたもち麦を使った料理も紹介しています。
リンク先では、簡単に作れるもち麦料理を4品紹介しています。合わせてご覧ください。
次に秋元さくらさんがすすめる、もち麦の茹で方をご紹介します。
お湯から(秋元さくらさんの茹で方)
次にご紹介するのは、人気フレンチレストラン「モルソー」のオーナーシェフ、秋元さくらさんが考案した、もち麦の茹で方です。
秋元さんは、もち麦を20日間毎朝食べ続けただけで、2キロも痩せた経験をお持ちだそうです。
もち麦 | 100g |
塩 | ひとつまみ |
水 | 600ml |
- もち麦を洗う。
鍋に水を入れて沸騰させる。
もち麦と塩を加え、中火で20分茹でる。 - 1をザルに上げて水気を切る。
もち麦をザルごとさっと水にさらし、余計なぬめりを落としたらできあがり。
写真をもとにレシピを説明します。
【工程1】
まず、鍋に水(600ml)を入れ、沸騰させます。
沸騰したら、洗ったもち麦(100g)と塩(ひとつまみ)を加え、中火で20分ほど茹でます。
沸騰した湯にもち麦を入れると、もち麦特有のモチモチ感やプリッとした弾力のある食感が際立ちます。
20分経つと、湯の量がかなり減ります。
【工程2】
茹で上がったら、もち麦をザルに上げ、さっと水にさらし、余計なぬめりを落としたら完成です。
茹で上がったもち麦は、水にさらしてぬめりを落とすと、料理に使いやすくなります。
ぬめりを落とすと、さっぱりするので、サラダなどの料理にそのまますぐに使えて便利です。
この方法で茹でたもち麦は、プリッとした弾力のある食感が際立っていて、クセが無くて食べやすいです。
以上ご紹介した2パターンの茹で方は、どちらも違った良さがあります。
お好みで試してみてください。
酢を入れて茹でるとクセがさらに和らぐ
ちなみに、もち麦のクセが嫌いという方は、茹でる際に、酢(小さじ1)も加えてみてください。
臭みがもう少し和らぎます。
詳しくは「酢を使ったもち麦の茹で方」をご覧ください。
次に炊飯器を使ったもち麦の炊き方をご紹介します。
もち麦の炊き方
もち麦を炊飯器で炊くのはとても簡単です。
ここからはもち麦10割、白米と混ぜて5割・3割を炊飯器で炊く方法をご紹介します。
ちなみに、最後にお伝えする3割の炊き方は、もち麦の人気料理本「もち麦ダイエットレシピ」の著者、山下春幸さんのおすすめです。
もち麦 10割:炊飯器
もち麦100%(10割)の炊き方を2合分を例に挙げてご紹介します。
ちなみに1合(150g)だけ炊きたい場合は、水の量を半分の300mlにします。
3合(450g)を一度に炊きたい場合は、水の量は900mlにしてください。
もち麦の量 | 水の量 |
---|---|
1合(150g) | 300ml |
2合(300g) | 600ml |
3合(450g) | 900ml |
普通の白米を炊くよりも多めになります。
もち麦 | 300g ※ |
水 | 600ml |
※もち麦300gはちょうど2合くらいになります。
- もち麦と水を炊飯器に入れ、白米モードで普通に炊いたらできあがり。(もち麦は洗わなくてOK。)
写真をもとにレシピを説明します。
今回使用するもち麦は300g。
もち麦300gは、米用の計量カップ(180ml)で測ると、2合ちょうどくらいになります。
【工程1】
まずもち麦(300g)を炊飯器に入れます。
もち麦は洗わなくてもそのまま炊けます。
私はいつも洗わずに炊いています。
ただ、洗った方が良い場合もあります。
もち麦の味のクセを極力抑えたい場合や、購入してから日が経つもち麦を使う場合は、洗った方が臭みが出にくいです。
洗ったら、いったんザルに上げて水気を切り、炊飯器に入れてください。
もち麦を炊飯器に入れたら、次に水(600ml)を入れます。
水の量は、もち麦を洗った場合も、600mlでいいです。
ただ、洗った方が少し柔らかめに炊けますので、気持ち水の量を控えてもOKです。
もち麦と水を炊飯器に入れたら、あとは普通の白米モードで炊くだけです。
吸水時間はかけずに、すぐにスイッチを入れて大丈夫です。
吸水させると、少しモチモチっとした食感に仕上がりますが、吸水させなくても十分美味しいです。
私はいつもすぐに炊き出します。
普通の白米モードでも、もち麦は、柔らかく食べやすい炊けますよ。
次に白米にもち麦を混ぜて炊く方法を2パターンご紹介します。
もち麦は、白米と一緒に炊くのが一番クセが無いので、初心者にはまずこの2パターンの炊き方をおすすめします。
もち麦 5割:炊飯器
もち麦50%(5割)の炊き方を2合分を例に挙げてご紹介します。
このレシピは、もち麦の量を変えたい時にも簡単に応用が効きます。
もち麦の割合の変え方はとても簡単です。
まず白米だけを炊飯器に入れ、普通の水加減をします。
次にもち麦を加え、もち麦の重量の2倍の水を加えると、ちょうど良くなります。
例えば、もち麦450g(3合)を白米に混ぜて炊きたい時は、白米の水加減をした後に、もち麦450gと水900mlを加えます。
もち麦450gの水の量は、450g×2=900mlです。
もち麦 | 150g(1合) |
白米 | 1合 |
水 | 白米1合分+300ml |
※もち麦150gはちょうど1合くらいになります。
- 白米を洗って炊飯器に入れ、1合の目盛りまで水を注ぐ。
- 1にもち麦と水(300ml)を加え、普通に白米モードで炊いたらできあがり。(もち麦は洗わなくてOK。)
写真をもとにレシピを説明します。
今回使用するもち麦は150g。
もち麦150gは、米用の計量カップ(180ml)で測ると、1合ちょうどくらいになります。
【工程1】
まず白米(1合)を洗って炊飯器に入れ、1合の目盛りまで水を注ぎます。
【工程2】
次に、もち麦(150g:1合)を加えます。
もち麦は洗わなくてもそのまま炊けます。
私はいつも洗わずに炊いています。
ただすでにお伝えした通り、もち麦の味のクセを極力抑えたい場合や、購入してから日が経つもち麦を使う場合は、洗った方が臭みが出にくいです。
もち麦を洗って使いたい場合は、しっかり水気を切ってから入れ、後で加える水(300ml)の量をちょっと少なめにしてください。
続いて、水(300ml)を加えます。
これを普通の白米モードで炊いたら完成です。
吸水時間は取りません。
これが炊き上がりです。
もち麦に白米を混ぜると、もち麦初心者でもぐっと食べやすくなります。
最後に、もち麦の料理本の著者がすすめる、もち麦を白米に混ぜて炊く方法をご紹介します。
すでにお伝えしたもち麦&白米を炊く方法は、もち麦を5割混ぜ、普通の水加減で吸水時間を取らずに炊くレシピでしたが、これからお伝えするレシピは、白米にもち麦を3割ほど混ぜ、ちょっと少なめの水で吸水させてから炊くのが特徴です。
もち麦のもっちりとした弾力がある食感が際立ちます。
もち麦 3割:炊飯器(山下春幸さんの炊き方)
最後に、もち麦の人気料理本「もち麦ダイエットレシピ」の著者、山下春幸さんが考案した「もち麦ご飯」のレシピをご紹介します。
白米にもち麦を3割ほど混ぜ、ちょっと少なめの水で吸水させてから炊くのが特徴です。
もち麦のもっちりとした弾力がある食感が際立ちます。
白米 | 2合 |
もち麦 | 100g ※ |
水 | 560ml |
※もち麦100gは2/3合くらいです。
- 洗った白米ともち麦を炊飯器に入れ、水を注ぎ、15分ほど浸水させる。
- 普通の白米モードで炊いたらできあがり。
もち麦ご飯を朝晩お茶碗1杯ずつ食べると、食物繊維の不足を補うことができます。
プチプチとした独特の食感に慣れてきたら、もち麦を少しずつ増やしてもOK。
ちなみに山下さんは、白米ともち麦を1:3の割合で炊いているそうですよ。