数の子の塩抜きの方法など、下処理の仕方を解説します。
数の子を上手に戻すには、水ではなく塩水を使ったうえで、急がずに時間をある程度かけることが大切です。
なぜ塩水を使うのかというと、塩数の子の美味しさをキープするためです。
水を使って塩抜きすると、数の子が水っぽくなるうえに、塩気と一緒に旨味まで流れ出やすくなります。
また、水だけで塩抜きすれば時短になると思われがちですが、それは違います。
水を使った戻し方だと、たしかに表面の塩気は早く抜けますが、中心部分は表面付近ほどは早く抜けません。
短時間で済ませようとすると味ムラができますし、じっくり塩抜きしようとすると全体の味が薄くなるので、いずれにしろ失敗してしまいます。
作業の手間に関しては、塩水を使った場合もとても簡単なので、ぜひ塩水で戻してみてください。
塩水に浸けたうえで、さらに大事なのが味見です。
一口に「塩数の子」と言っても塩気はまちまちなので、塩抜きする時間も若干変わってきます。
ちょうど良い塩加減は、うっすらと塩気が感じられるくらい。
塩気を完全に抜いてしまうと、いくら塩水を使ったとしても、味も素っ気もなくただ水っぽいだけの数の子になってしまいます。
淡い塩気がありながらも、さらに味付けできるくらいの塩加減がベストです。
詳しく解説します。
材料
数の子 | 100g |
水 | 500ml |
塩 | 小さじ1/2 |
- 数の子100gにつき、水500ml・塩小さじ1/2を使用する。
数の子の量を変更する場合は、下の表も参考にしてください。
数の子の量 | |||
---|---|---|---|
200g | 300g | 400g | |
水 | 1L | 1.5L | 2L |
塩 | 小さじ1 | 小さじ1.5 | 小さじ2 |
塩抜き1回め:3時間
最初に、水と塩をボールに入れ、よく混ぜて塩を溶かします。
少し塩気が感じられる塩水を使う
塩水の塩気は、うっすらと塩味が感じられるくらいの濃度。
塩の量は、水1リットルにつき小さじ1です。
ちなみに、海水は1リットルにつき小さじ6くらいの塩分濃度なので、海水とくらべたらだいぶ淡いです。
そして、数の子を浸し、ラップをかぶせて、冷蔵庫に3時間入れます。
冬季だったら常温に置いても構いませんが、夏場には、冷蔵庫に入れる方が安心です。
3時間経ったら、数の子を取り出し、ボールの中の塩水を捨てます。
もう一度同じ分量の水と塩を入れ、よく混ぜて塩を溶かします。
塩抜き2回め:3時間
そして、再び数の子を浸し、ラップをかぶせて冷蔵庫に3時間入れます。
3時間経ったら、トータルで6時間のあいだ塩抜きをしたことになります。
ここで、数の子を取り出し、少し味見をしてみてください。
ベストな塩加減
ほのかに塩気が残った状態になったら、塩抜きはおしまいです。
先程もお伝えしましたが、塩気を完全に抜いてしまうと、味も素っ気もなくただ水っぽいだけなので、淡い塩気がありながらも、さらに味付けできるくらいの塩加減がベストです。
塩気が強い場合はもう1度塩水に浸す
塩気がまだ強いようなら、もう一度同じ分量の水と塩を入れ、よく混ぜて塩を溶かします。
そして、再び数の子を浸し、ラップをかぶせて冷蔵庫に入れます。
今度は、30分おきくらいに取り出して味見をします。
ちょうど良い塩気になったら、塩抜きはおしまいです。
薄皮を取り除く
塩抜きが完了したら、最後に薄皮を取り除きます。
塩数の子の表面には半透明の薄い膜が付いていますが、これが残ったままだと、料理の味や食感が損なわれますし、見た目もよくありません。
薄皮の取り方は、とても簡単です。
キッチンペーパーを使って、薄皮を端からこすり取ります。
取り方が分からない場合は、別記事「数の子の薄皮の取り方」を合わせて参考にしてください。
薄皮を取ったら、すぐに料理に使えます。
塩抜きした数の子の賞味期限
なお、塩抜きする前の数の子は、保存性が高く、冷蔵庫で数ヶ月ほど持ちますが、塩抜きした後は、冷蔵ではぐっと傷みやすくなります。
より日持ちさせたい場合は、冷凍保存という手もあります。
冷凍した数の子は、味も食感もほとんど変わらないので、とても便利です。
冷凍前と全く同じように使えます。
「数の子の保存方法」については別記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
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