柿を使った、おしゃれな飾り切りのやり方をご紹介します。
「うさぎ」と「とさか」と「花」の3パターンです。
「うさぎ」と「とさか」は、短時間ですぐに切れるので、お弁当作りに重宝します。
「花」は、仕上がりまで5〜10分くらいかかりますが、初心者でも簡単に作れますし、見た目が華やかなので、パーティーなどのおもてなし料理にもおすすめです。
ちなみに柿は、切ってしばらく置いたとしても、乾燥しやすいだけで、りんごのように変色することはありません。
柿と言えば果肉の鮮やかなオレンジ色が特徴的ですが、この色はわりと長時間キープできますので、変色防止のための処置は不要です。
ぜひ、飾り切りを気軽に活用してみてください。
「うさぎ」と「とさか」
「うさぎ」と「とさか」は、途中までは切り方が同じなので、一緒に説明します。
なお、飾り切りで使用する柿は、種なしのものがおすすめです。
もちろん、種ありの柿でも飾り切りできますが、切り終えた柿に種が付いていると、見た目がイマイチになってしまいます。
とは言え、手元の柿がすべてて「種あり」ということも十分ありえます。
そういう場合は、できるだけ種の位置を避けて切ると、仕上がりがよくなります。
種がない部分は、柿の表面を見るだけである程度判別可能です。

柿のお尻を上にして見た場合には、少しへこんだ4本線が入っている部分。
柿のヘタを上にしてみた場合には、ヘタの葉が途切れている4箇所です。
柿にはだいたい8個前後の種が入っており、それらの種をすべて避けるのはかなり難しいですけど、この見分け方を知っているだけで少しはマシになります。
参考にしてください。

まず、柿を半分に切ります。

柿を半分に切ったら、ヘタのすぐ脇に切れ目を入れて、ヘタを取り除きます。

そして、半分に切った柿を、皮付きのまま、さらに5〜6等分します。
柿の大きさは品種によってまちまちなので、小さい柿を使う場合は、適当な大きさに切り分けてみてください。

次に、柿の皮を、ヘタがついていた方から剥いていきます。
この時、皮を一気に剥くのがコツです。
この後の工程で皮を飾り切りするので、途中でちぎれないように包丁を入れてみてください。

柿の皮は、最後まで剥いてしまうのではなく、上の写真くらい少し残した状態で、包丁を止めます。
「うさぎ」や「とさか」を作る場合は、ここまでの工程はまったく同じです。
うさぎの切り方

うさぎにする場合は、キッチンバサミを使って、途中まで剥いた皮に切れ目を入れます。

そして、もう片側にも同じようにキッチンバサミで切れ目を入れて、V字の切れ目を作ります。

皮を切り離すと、V字の切れ目が柿に残ります。

これで「うさぎ」ができました。
V字に切った皮がウサギの耳のように見えるのが特徴で、お弁当の飾り切りとしてもポピュラーです。
とさかの切り方


そして、キッチンバサミを使って、皮を斜めに切り落とします。

続いて、残った皮を端からギザギザに切ります。

切り終えるとこんな感じになります。

「とさか」というのは、鶏のトサカのこと。
ギザギザの形が似ているのでそう呼ばれていて、他の果物のフルーツカットにもわりと使われます。
「花」
「花」を作る場合は、「うさぎ」と「とさか」とは工程がまったく違います。

まず、柿のヘタの方を包丁で切り落とします。
柿のヘタには少しくぼんだ部分にあるので、付け根の部分まできれいに切り取るために、やや厚めに切ります。

そして、お尻の方も切り落とします。
お尻の方は、このあとで花型の飾り切りの素材にするため、ヘタの方と同様に、やや厚めに切ってください。

ヘタの方とお尻の方を切り落とすと、柿が3つに分かれます。

次に、切り落とした柿のお尻の方を使って、花型の飾り切りを作ります。
まず、柿の表面の一部分に、木の葉型の切れ目を入れます。
写真は包丁を使っていますが、ペティナイフ(小さい包丁)を使うと、より作業がラクです。

両サイドから斜めに包丁を入れます。

そうすると、このように木の葉型の模様ができます。

続いて、模様を入れた場所のちょうど反対側に、同じように包丁を両サイドから入れて、木の葉型の模様を作ります。

2つの木の葉型を一直線上に作ったら、今度はそれと垂直に交わる部分に2つの木の葉型を新たに作ります。
これで合計4つの木の葉型ができました。
そして、それぞれの木の葉型の間に、できるだけ等間隔に並ぶように、木の葉型を4つ作ります。
木の葉型はトータルで8つになります。

柿の表面の模様ができたら、柿をまな板の上に置いて、模様の少し外側を包丁で沿うように切り、花びらの形にしていきます。

花びらを全て切り終えると、こんな感じになります。

最後に、頭とお尻を取り除いた「真ん中部分の柿」を写真のようにまな板の上に置き、皮の少し内側に包丁を入れてくり抜きます。

そして、くり抜いた柿の果肉を食べやすい大きさに切ります。

柿で作った容器に切った果肉を盛り、柿のお尻で作った花形を添えたら完成です。
「うさぎ」や「とさか」よりも手間がかかりますが、見た目のインパクトはかなり大きいです。
お客さんを招待したときなどにぴったりの切り方ですよ。
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