上手にあく抜き!ふきのとうの下処理と茹で方。下ごしらえの方法を解説。

ふきのとうの下処理とあく抜き・茹で方
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ふきのとうの下処理・あく抜き・茹で方

ふきのとうの下処理・下ごしらえの方法を解説します。
ふきのとうの「あく抜き」や「茹で方」などについてです。

ふきのとうと言えば、特有の香りとほろ苦い味が魅力の食材です。
ただその反面、アクが強く、「苦い」・「えぐい」といった味を感じやすいという特徴もあります。

料理によってはアクを抜く

ふきのとうのアクを抜く必要があるかどうかは、作る料理によって異なります。

ふきのとうを天ぷらにする場合は、揚げるだけで苦味やえぐみが和らぐので、あく抜きしないでそのまま使えます。
ですから、天ぷらをする場合の下処理は、汚れた部分を取り除いたり洗ったりするだけで十分です。

ふき味噌味噌汁を作る場合も、あく抜きしないで使うことができますが、苦いのがニガテな場合は、あく抜きしておくとグッと食べやすくなります。

一方で、ふきのとうをおひたし酢味噌和えにする場合は、しっかりあく抜きして使うのがおすすめです。

茹で方のコツ

ふきのとうのアクを抜くには、茹でてから水にさらします。

上手に茹でるコツは、外側の葉と内側の花茎をあらかじめ分けてから塩茹ですることです。
そうすると、部位ごとに茹で時間を調整することができますし、また、アクが抜けやすく、色止めの効果も高くなります。


ふきのとうの下処理(下ごしらえ)

ふきのとうを料理に使う場合は、最初に次のような下処理をします。

ふきのとうの茎の先と汚れた葉を取り除く

まず、ふきのとうの茎の端の「茶色く変色した部分」を切り落として、汚れた葉を取り除き、水に浸します。

ふきのとう一つひとつに対してこの作業を行い、全てのふきのとうの処理が終わるまで、それぞれを水にひたしておきます。

切ったらすぐに水に浸ける

ふきのとうは、切ったそばから切断面が茶色く変色してきます。
ですから、料理の色をなるべくきれいに仕上げるために、切ったらすぐに水を張ったボールに入れていくのがおすすめです。

断面を水に浸けておくと、変色を抑えることができます。


ふきのとうの洗い方

ふきのとうの汚れた部分を取り除いたら、水できれいに洗います。

市販のふきのとうはあまり汚れていないことが多いですけど、自生しているふきのとうを収穫してきた場合は、土などが付いているので、ここできれいに洗います。



洗ったふきのとうの水気を取る

ふきのとうを「天ぷら」にする場合や、生のまま「ふき味噌」にする場合は、ここで水気をしっかりと取り除きます。

すぐに使いたい場合はキッチンペーパーで拭き取ってもいいですし、時間がある場合はザルの上にしばらく放置してもいいです。

味噌汁などの「汁物」に使う場合や、茹でて「おひたし」などを作る場合は、水分が付着したままでもOKです。


あとは、天ぷらだったら、丸ごと衣を付けて揚げるだけでOKです。

下処理が済んだふきのとうを包丁で刻む
ふき味噌味噌汁を作る場合は、好みの大きさに刻めばすぐに使えます。

ふきのとうの茹で方

続いて、ふきのとうを茹でてあく抜きする方法をお伝えします。

ふきのとうをおひたし酢味噌和えにする場合は、茹でてアクを抜いてから使います。
また、ふき味噌味噌汁を作る際にも、苦いのがニガテな場合は、あく抜きしておくとグッと食べやすくなります。

ふきのとうを茹でるにあたっては、丸ごとではなく、葉と花茎に分けてから茹でるのがおすすめです。

葉と花茎に分けて茹でる

葉と茎に分けて茹でたふきのとう
葉と花茎を分けて
茹でる
丸ごと茹でたふきのとう
丸ごと茹でる

葉と花茎に分けて茹でる(写真左)と、アクが抜けやすくなって、ふきのとうの淡い緑色もきれいに残ります。

反対に、丸ごと茹でる(写真右)と、葉に接する花茎の部分のアクが抜けにくく、茶色く変色しやすくなります。



花茎をばらばらにして茹でるとより良い

茎を半分に切って葉と茎を分けて茹でたふきのとう
半分に切って
茹でる
葉と茎を分けて茎をバラバラにして茹でたふきのとう
バラバラにして
茹でる

また、面倒でなければ、花茎の部分をバラバラにしてから茹でると、さらにアクがしっかりと抜けるうえに、色も鮮やかに仕上がります。

茹でたふきのとうの茎の部分を半分に切ったところ
花茎の部分をかたまりのまま茹でると、花茎の込み入っている部分のアクが抜けにくく、少し茶色くなりやすいためです。
ケースバイケースで茹で方を選ぶ

このことを踏まえると、ふきのとうの茹で方は大きく2つに分かれます。

ふきのとうを簡単に茹でたい場合や、茹でたふきのとうをかたまりの状態のまま使いたいという場合は、葉と花茎を分けるだけにとどめます。

一方で、ふきのとうを細かくしてもよい場合で、なおかつ、丁寧にアクを抜いて色よく仕上げたい時には、葉と花茎を分けたうえで、花茎をバラバラにして茹でるのがおすすめです。

それぞれのやり方を解説します。


葉と花茎を分けて茹でる基本

こちらは、葉と花茎を分けるだけの茹で方です。

ふきのとうの葉と茎を分ける

まず、ふきのとうを包丁で縦半分に切り、葉と花茎の部分に分けて、その都度水に浸けます。

ふきのとうをあらかじめ半分に切る理由は、花茎の中心部分のアクを抜けやすくするためと、葉を取りやすくするためです。
水にすぐにひたす理由は、先にもお伝えした通り、変色を防ぐためです。


ふきのとうの葉と茎を茹でる

そして、鍋に湯を沸かし、塩(湯1リットルにつき小さじ2)を加え、葉の部分を1分、花茎の部分を2〜3分茹でます。

塩でアクが抜けやすくなる

塩を少し多めに使って茹でると、ふきのとうのアクが抜けやすくなり、色も鮮やかに茹で上がります。

なお、ふきのとうは湯に浮くので、まめに混ぜて湯にしっかり浸しながら茹でると、色がよりきれいに出やすいです。

葉を1分、花茎を2〜3分茹でる

茹でるふきのとうが少量の場合は、写真のように葉と花茎を一緒に入れて、1分経ったら葉だけを先に取り出して茹でると時短になります。
逆に、ふきのとうを一度にたくさん茹でる場合は、葉と花茎どちらか一方を先に茹でた方が効率がいいです。



茹でたふきのとうを水にさらす

茹で上がったら、たっぷりの冷水に浸します。

水にさらしてアクを抜ける

ふきのとうは、茹でたあとに水にさらすことでもアクが抜けます。

ただし、アクを抜きすぎると、苦味やエグミだけでなく、ふきのとうの良い風味も一緒に損なわれてしまいます。
ですから、長時間茹でたり水にさらしたりするのは、あまりおすすめしません。

苦味をしっかりと抜きたいという場合は、15分くらいを目安に水から引き上げるといいです。
たとえ水を替えながらひたし続けたとしても、15分を超えて1時間・2時間と置いても、苦味はあまり変わりません。
1時間・2時間と置いてしまうと、私の経験では、むしろ苦味よりも風味が損なわれやすくなりますし、色もぼんやりとあせてしまいます。


花茎をバラバラにして茹でる丁寧

続いて、ふきのとうの葉と花茎を分けたうえで、花茎をバラバラにして茹でる方法をお伝えします。

ふきのとうをとにかく色良く茹で上げたいのなら、ひと手間かけて、この方法で茹でるのがおすすめです。

先に紹介した基本の茹で方でも、色はきれいに仕上がりますが、欲を言えば、花茎の花弁がぎっしり集まった部分が少し茶色くなりやすいです。
つぼみをすべてバラバラにしてしまえば、その分、全体に均一に湯が当たった状態で茹でられるので、どの部分を取っても色がきれいに仕上がります。


ふきのとうの花茎の軸を切り取る

まず、ふきのとうを縦に4等分して、花茎の中心の軸の部分を写真のように包丁で切り取り、切ったそばから水につけて変色を防ぎます。

軸と花茎の間にすっと包丁を入れるだけで、花茎は瞬時にバラバラになり、また葉も取れます。



ふきのとうの葉と茎とバラバラにして茹でる

そして、鍋に湯を沸かし、塩(湯1リットルにつき小さじ2)を加え、ふきのとうをすべて一度に入れて、1分茹でます。

茹で時間は1分

花茎をバラバラにして茹でると、ふきのとうのすべてを、たったの1分で茹で上げることができます。


茹でたふきのとうを水につける

茹で上がったら冷水にさらします。

花茎をバラバラにして茹でた場合は、アクがとても抜けやすいので、さっと水にさらす程度で十分です。


茹でたふきのとう

こちらは、それぞれの茹で上がりを撮影した写真です。

左が花茎をバラバラにして茹でたもので、右は花茎をそのまま茹でたもの。
やはり、バラバラにした方がアクがしっかりと抜けますし、色もいいです。

その日に作る料理にもよりますが、花茎を細かくしても問題ないのであれば、バラバラにして茹でるのがおすすめです。



以上、ふきのとうの下処理のやり方と茹で方についてお伝えしました。

今回ご紹介した方法でふきのとうを調理すると、簡単に食べやすく仕上がります。

茹でたふきのとうは、「ふき味噌」や「ふきのとうのオリーブオイル漬け」にも使えますので、ぜひお試しください。

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