焼きみかんの栄養と、その効果を存分に活かせるおすすめレシピをご紹介します。
焼きみかんとは、オーブンやグリルなどで加熱したみかんのこと。
外皮を少し焦がし気味に焼き上げることで、焼き芋のような風味が加わるのが特徴です。
栄養面でのメリットとしては、薄皮やわた、そして、普段捨ててしまいがちな外皮まで食べやすくなることです。
栄養素によっては、果肉よりも皮やわたの方に多く含まれているものがありますし、また、皮やわたにしか含まれない人体に有用な成分もあります。
焼きみかんの効果
焼きみかんにすると外皮の一部が焦げますが、栄養面を考えるなら、そうした焦げた部分を取り除いたうえで、丸ごと残さず食べるのがおすすめです。
外皮の栄養と効果
まず最初に、みかんの外皮に含まれる栄養についてお伝えします。
みかんの外皮には、「βクリプトキサンチン」という成分が、果肉よりも多く含まれています。
含有量は、果肉の3.5倍。
βクリプトキサンチンはカロテノイドの一種で、次のような健康効果が期待できると言われています。
- 発がん予防
- 美肌
- 骨粗鬆症予防
2012年に行われた研究では、「ミカンを毎日4個食べる人は、ミカンを食べない日がある人よりも、骨粗鬆症にかかるリスクが92%低い」という結果が出ています。
みかんを焼くと、皮ごと食べやすくなるので、βクリプトキサンチンをより多く摂取することができます。
また、たとえ皮を食べなかったとしても、みかんを焼くことにはメリットがあります。
皮から染みだした油と一緒にβクリプトキサンチンが果肉に染みこむため、生でみかんを食べるよりも、より多く摂取できるようになるためです。
ちなみに、みかんの皮といえば、漢方薬の「陳皮(ちんぴ)」にも使われています。
陳皮は、みかんの皮を干して粉末にしたもので、食欲不振・吐き気・咳や痰などの改善といった効能があるとされています。
薄皮とわたの栄養と効果
続いては、みかんの薄皮やわたに含まれる栄養についてです。
みかんの薄皮やわたの部分には、ペクチンという食物繊維が豊富に含まれており、みかんを加熱することで吸収率がアップします。
食物繊維には、次のような効果があると言われています。
- 便秘改善
- 大腸がん予防
- 血中コレステロールの抑制
- ダイエット
さらに、みかんの薄皮やわたには、ヘスペリジンやナリンギン(ビタミンPとも呼ばれている)という苦味成分も多く含まれています。
こうした成分の効能は次の通り。
- 毛細血管を強化
- 動脈硬化の予防
- 抗アレルギー作用
- ビタミンCの吸収率を高める
ビタミンPにはビタミンCの吸収率を高める働きがあります。
みかんの主要な栄養成分であるビタミンCは、熱に弱く、焼きみかんにすることで一部が失われますが、薄皮やわたごといただくことで、その点をある程度カバーすることができます。
焼きみかんの作り方
このように、みかんを焼いて丸ごと食べることについては、栄養面で大きなメリットがあります。
実際に焼きみかんを作ってみたいという場合には、次の動画が参考になります。
また、「焼きみかんの作り方」という記事でも詳しいやり方を解説しているので、そちらもご覧ください。
焼きみかんのレシピ
ところで、焼きみかんは、料理にも使えます。
焼きみかんの栄養をいかすのなら、果肉だけでなく皮も一緒に使うのがおすすめ。
ここでは、手軽に作れる2品をご紹介します。
焼きみかんのサラダ
こちらは、「焼きみかんのサラダ」です。
焼きみかんを細かく刻んで野菜と和えると、おしゃれなカフェで出てくるようなサラダができます。
焼きみかんの房と外皮 | 1個分 |
ベビーリーフ | 1袋 |
ルッコラ | 1袋 |
オリーブオイル | 大さじ2 |
塩こしょう | 適量 |
- 焼きみかんの外皮の焦げている部分を取り除き、小さめの千切りにする。房は1粒を4つに切る。
焼きミカン・ベビーリーフ・ルッコラを混ぜる。 - ベビーリーフとルッコラをボールに入れ、焼きみかんの外皮と房を加え、オリーブオイルと塩こしょうで味付けしたらできあがり。
ルッコラとベビーリーフの風味は、みかんととても好相性。
野菜とみかんがたっぷり摂れる、美味しくて健康に良いレシピになっています。
焼きみかんジュース
こちらは「焼きみかんジュース」。
焼きみかんの皮は、果肉と一緒にジュースにしてしまうと、まったく無理なく、とても美味しくいただけます。
焼きみかんの房 | 2個分 |
焼きみかんの外皮 | 1個分 |
- 焼きみかんの房をほぐし、白い筋を取らずにミキサーに入れる。外皮の焦げている部分を取り除き、加える。
- ミキサーにかけてジュースにしたらできあがり。
焼きみかんの外皮は、焦げた部分を除いて、1/2個分程度使う想定にしています。
焼いたみかんの皮は、生とくらべてずっと苦味が少ないですけど、好みもあると思いますので、少しずつ加えて味見しながら作ってみてください。
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