カポナータは、ナスを主役にしたイタリア・シチリア地方の定番野菜料理です。
オリーブオイルで炒めた野菜に、ワインビネガーと砂糖を加えて甘酸っぱく仕上げるのが特徴で、素材の旨みをいかしながら、メリハリのある豊かな味わいが楽しめます。
このレシピでは、生のトマトではなくトマト缶を使い、野菜の水分をしっかり飛ばして、旨味と甘みをぎゅっと凝縮させます。
ナスだけでなく、玉ネギ・パプリカ・セロリなど数種類の野菜を組み合わせることで、奥行きのある味わいに仕上げます。
材料
ナス | 300g(3〜4本) |
玉ネギ | 200g(1個) |
赤パプリカ | 120g(1個) |
セロリ | 80g(1本) |
カットトマト缶 | 200g |
オリーブ輪切り(黒または緑) | 10〜12粒(好みで) |
ケッパー(塩抜き済) | 大さじ1(好みで) |
塩 | 小さじ1/4 × 4 |
オリーブオイル | 大さじ2 × 2 |
白ワインビネガー | 大さじ2 |
砂糖 | 小さじ2 |
黒こしょう | 少々 |
カポナータのレシピ・作り方
ナスを塩揉みする
- ① ナス(正味300g:3〜4本)は1.5センチ角に切ります。
塩(小さじ1/4)を揉み込み、10分ほど置いたあと、水気をふき取ります。
旨味もぎゅっと凝縮され、さらに油の吸いすぎも防げるため、味のバランスが良くなります。
玉ネギ・パプリカ・セロリを切る

- ② 玉ネギ(正味200g:1個)とパプリカ(正味120g:1個)は1センチ角に切ります。
セロリ(正味80g:1本)は筋を取り除いたうえで1センチ角に切ります。
ですが今回のように、玉ネギやパプリカ、セロリなどを組み合わせることで、風味や食感に変化が生まれ、より豊かでバランスの取れた仕上がりになります。
ナスを中心に、数種類の野菜を加えることで、味に奥行きが出て、いっそう美味しく仕上がります。
ナスを炒めて、取り出す

- ③ フライパンにオリーブオイル(大さじ2)を熱し、ナスを加え、よく混ぜて油を全体に絡めます。
中火で5分ほどこんがりと炒めて、取り出します。
玉ネギ・パプリカ・セロリを炒める

- ④ 同じフライパンに残りのオリーブオイル(大さじ2)を入れ、玉ネギ・パプリカ・セロリを加えます。
中火で3分ほど炒め、玉ネギがしんなりして軽く焦げ目がつくまで火を通します。
トマト缶などを加えて炒める

- ⑤ トマト缶(200g)・ケッパーとオリーブ(好みで)・塩(小さじ1/4)を加え、水分を飛ばしながら5〜6分炒めます。
カポナータは生のトマトで作るレシピもありますが、トマト缶を使うと酸味とコクのバランスがよく、生のトマトよりも濃厚な味わいに仕上がります。
味にメリハリが出て、仕上がりも安定するため、おすすめです。
また、オリーブやケッパーは好みで加える形にしていますが、これらを加えることで風味がより豊かになり、本場イタリア・シチリア風の仕上がりに近づきます。
カポナータの完成!

- ⑥ ナスを戻し入れ、白ワインビネガー(大さじ2)・砂糖(小さじ2)・塩(小さじ1/4)を加えます。
全体がなじむまで3〜4分炒めます。 - ⑦ 味をみて、仕上げに塩(小さじ1/4程度)と黒こしょう(少々)を加えて味を整えます。
- ⑧ 容器に移して粗熱を取り、冷蔵庫で1時間以上冷やします。
できたては酸味がやや強く感じられることもありますが、冷やしてなじませることで、落ち着いた味わいになります。
野菜だけで作ったとは思えないほどの、コクと深みが感じられる一皿です。
副菜としてはもちろん、パンにのせたり、パスタと合わせたりとアレンジも自在。
ひと口ごとに野菜の美味しさが広がるカポナータ。
ぜひ一度、試してみてください。
よくある質問(FAQ)
カポナータとラタトゥイユの違いは何ですか?
カポナータは「揚げ焼きしたナス」を主役に、ワインビネガーと砂糖で甘酸っぱく仕上げるイタリア料理です。
一方、ラタトゥイユは、素材の水分を活かして煮込み、塩味をベースにハーブで風味をつける南フランスの野菜料理で、使う野菜の種類も豊富です。
味付けや調理法、使う野菜の組み合わせなど、それぞれに個性があり、仕上がりの雰囲気も大きく異なります。
カポナータは冷蔵庫でどのくらい日持ちしますか?
冷蔵保存で3〜4日ほど日持ちします。
作りたてよりも、1日おいて味がなじんだ頃がいちばんの食べ頃です。
カポナータのアレンジ方法にはどんなものがありますか?
カポナータはシンプルな野菜炒め煮ですが、アレンジも楽しめる料理です。
特におすすめなのが、シチリア風のアレンジ。
松の実やレーズンを加えることで、香ばしさと自然な甘みがプラスされ、味に奥行きが生まれます。
ワインビネガーの酸味とのバランスも良くなり、おもてなしにもぴったりです。
そのほかにも、ツナやひよこ豆を加える、パンにのせてブルスケッタ風にする、ショートパスタと和えて主菜風に仕上げるなど、さまざまな楽しみ方があります。
カポナータは温かいまま食べてもいいの?
はい、温かいままでも美味しく食べられます。
本場イタリアでも、できたてを温かいまま提供することがあります。
ただし、冷やすことで味が落ち着き、酸味や甘みの角が取れて、より深みのある味わいになります。
ケッパーの塩抜き(酢抜き)はどうすればいいですか?
使う分だけ(例:大さじ1)を取り出し、ボウルか茶こしに入れて、2〜3分ほど水にさらします。
その後、水気を切って、キッチンペーパーで軽く押さえればOKです。
酢の風味を少し残したい場合は、水に1分ほどだけさらす程度でも構いません。
全体で5分ほどあれば、簡単に下処理できます。
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