
油揚げの油抜きの方法(下処理)を4パターンご紹介します。
「基本の油抜き」と「レンジを使った簡単な油抜き」、そして「ミシュランシェフの油抜き」と「油抜きをしない」です。
ちなみに4パターンの中で1番簡単なのは「レンジを使った簡単な油抜き」です。
そして1番しっかり油が抜けるのは「ミシュランシェフの油抜き」で、次によく抜けるのは「基本の油抜き」です。
油抜きの方法4パターンと合わせて、油抜きがいらないお料理4品もお伝えします。
ちなみに「油抜き」とは、油揚げやさつまあげといった油で揚げた食品の油を抜くことです。
これらに含まれる油を取り除くと、油っぽさや臭みが取れ、味が染みやすくなります。
基本の油抜き
まずご紹介するのは「基本の油抜き」の仕方です。
油揚げに熱湯を回しかける方法で、最もよく知られています。
- 油揚げをザルにのせ、熱湯を万遍なく回しかける。
- ひっくり返してもう片面にも、熱湯を万遍なく回しかけたらできあがり。

【工程1】
まず油揚げ(適量)をザルの上に広げ、熱湯を万遍なく回しかけます。

【工程2】
次に油揚げをひっくり返します。

そしてもう片面にも熱湯を万遍なく回しかけたら完成です。
レシピ本などを見ていて「油揚げの油抜きをする」という工程があったら、これと同じことをしておけばまず間違いありません。
次にレンジを使った簡単な油抜きの仕方をご紹介します。
レンジを使った簡単な油抜き

「電子レンジを使った簡単な油抜き」の方法をご紹介します。
キッチンペーパーを使って、油揚げの表面の油を軽く取ります。
レンジでわずか30秒チンするだけでお終いです。
油揚げ | 1枚 |
- 2つ折りにしたキッチンペーパーで油揚げを挟み、キッチンペーパーごと水にくぐらせる。
- 1をラップをせずにそのまま、電子レンジ(600w)で30秒加熱したらできあがり。
油揚げ1枚当たりの加熱時間は30秒です。
ちなみに500wの場合は40秒くらいになります。

【工程1・2】
まず2つ折りにしたキッチンペーパーで油揚げ(1枚)を挟み、キッチンペーパーごと水にくぐらせます。
そしてこの状態のままラップをかけずに、電子レンジ(600w)で30秒加熱したらできあがりです。
キッチンペーパーを使って、油揚げの表面に付いた油を吸い取ります。

電子レンジを使うと、油揚げの表面の油が軽く抜けます。
簡単に済ませたい時におすすめです。
次にミシュランシェフがすすめる油抜きの仕方をご紹介します。
ミシュランシェフの油抜き

続いてご紹介するのは、ミシュランガイドで2つ星を獲得した和食の名店「麻布かどわき」の店主、門脇俊哉さんがすすめる油抜きの方法です。
油揚げを3分ほど茹でます。
時間は少しかかりますが、油揚げの油っぽさや臭みが1番しっかり抜けます。
この方法で油抜きすると「料理が確実にワンランク上の味になる」と門脇さんはおっしゃいます。
- 鍋にたっぷりの湯を沸かし、適当な大きさに切った油揚げを入れ、強めの中火で3分茹でる。
- ザルに上げて水気を切ったらできあがり。

【工程1】
まず鍋にたっぷりの湯を沸かし、適当な大きさに切った油揚げ(適量)を入れ、強めの中火で3分茹でます。
この油抜きの方法は、油揚げの表面に付いた油だけでなく、内部の油もしっかり落とします。
中まで十分に油抜きすると、油臭さや雑味がなく、味がよく染みる油揚げになります。
ちなみに3分茹でると、茹で汁が真っ白く濁ります。
門脇さんによると、油揚げの油抜きは表面の油を落とすだけではダメで、中までちゃんと油を抜く必要があるそうです。

【工程2】
3分茹でたらザルに上げ、水気を切ったらできあがりです。
油揚げが中まですっきりしますよ。
有名シェフの超簡単な油抜き
ところでこうした手間をかけた油抜きが面倒な場合は、ちょっとしたことで済ませる方法もあるようです。
たとえば、日本料理の人気店「割烹智映」の店主、北山智映さんによると、水道の蛇口から出る温水で油揚げをさっと揉み洗いして絞るだけでも、臭みがかなり取れるそうです。
またミシュランガイドで2つ星を獲得した和食の名店「渋谷一凛」の店主、橋本幹造さんによると、油揚げをキッチンペーパーで挟み、上から手でぎゅっとおさえるだけでも、だいぶすっきりするそうです。
ちなみに北山さんと橋本さんの簡単な油抜きの方法は、刻んだ油揚げでも使えます。
最後に、油揚げの油抜きをせずにそのまま使うお料理を4品ご紹介します。
油抜きをしない・油抜きがいらない料理

これまで油揚げの油抜きの方法を3パターンご紹介してきましたが、油揚げには油抜きが絶対に必要なわけではありません。
煮物や汁物に使うにしても、そのまま使うというプロもいらっしゃいます。かく言う私も油抜きをしないこともよくあります。
私のある知人は、料理好きで年配の方なのですが「ひと昔前の油揚げとくらべると、最近の油揚げは臭みが無いので、油抜きはしない」とよく言います。
私はひと昔前の油揚げがどのようなものか知りませんが、臭みが気になる度合いは人それぞれとして、油抜きの仕方(料理の仕方)は時代とともに(油揚げの製法とともに)移り変わるものかもしれないと思います。
極論を言ってしまえば、食べる人が気にならなければ油抜きは必要ありません。
また料理によっては、油抜きをしなくても良いものや、しない方が良いものもあります。
最後に、油揚げの油抜きがいらない料理をいくつかご紹介します。
- 油揚げピザ
- 油揚げ餃子
- 油揚げサラダ
たとえば、油揚げをピザ生地代わりに使ったり、餃子の皮代わりにタネを詰めて焼いたりする場合は、油揚げをカリッと焼き上げた方が美味しいですから、油抜きを省略することが多いです。
また、上の写真の「油揚げサラダ」のように、油揚げをオーブントースターでカリッと焼いてクルトン代わりにしてトッピングするようなお料理も、油抜きすると台無しですから、省略する方がむしろいいですよ。
(油揚げの油抜き一部情報元:テレビ東京・日本テレビ)