いわしには、健康に良い成分が豊富に含まれています。
中でも特に大事なのは、青魚全般に含まれているDHAとEPA。
さらには、カルシウムやタンパク質も大変豊富です。
この記事では、いわしに含まれる貴重な栄養を逃さず摂れる食べ方を解説します。
DHAとEPA!注目の健康効果
まずは、DHAとEPAについてです。
イワシなどの青魚に含まれてる栄養といえば、DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)がとても有名です。
DHAとEPAは、魚だけに含まれる不飽和脂肪酸。
人間の体内では作ることができない貴重な成分です。
DHAとEPAを摂ることで、次のような健康効果が期待できると言われています。
- 血管を強くする。
- 血液をサラサラにして血栓や動脈硬化を防ぐ。
- 中性脂肪を下げる。
- ガンやアレルギーを予防する。
- 脳を活性化し、認知症を予防する。
DHAとEPAは、イワシの脂肪に含まれています。
ちなみに、特に多く含まれてる部位は、目玉とその周辺です。
血合いや内臓にも、比較的豊富に含まれています。
DHAとEPAをムダにしない食べ方
DHAとEPAは、焼いたり揚げたりすることで減ってしまいます。
その理由は、脂肪が流れ出てしまうため。
焼き魚だと2割、揚げ物だと半分近く、DHAとEPAの量が減少すると言われています。
また、酸化して鮮度が失われることでも、これらの栄養価は減っていきます。
刺身が一番
DHAとEPAを効率よく取りたいのなら、脂がのった旬の新鮮ないわしを、生のまま刺身で食べるのが一番です。
汁物もおすすめ
もし、加熱調理したいのなら、汁物や煮物にするといいです。
汁物や煮物だったら、いわしから流れ出た脂も残さず飲めるので、DHAとEPAが失われにくくなります。
煮物にする場合は、煮汁ごといただくのがポイントです。
こうした汁物であれば、いわしから流れ出たDHAとEPAを無駄なく取ることができます。
イワシのその他の栄養成分
続いて、イワシに含まれるDHAとEPA以外の栄養について解説します。
特に注目すべき栄養素は、骨などに含まれるカルシウムと、コラーゲンなどのたんぱく質です。
カルシウム
いわしにはカルシウムが多く含まれています。
また、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも豊富。
そのため、いわしを食べることで、骨や歯を丈夫にする効果が期待できます。
いわしのカルシウムを積極的に摂りたいのなら、骨ごと食べるのがおすすめです。
煮物で骨まで柔らかく
いわしの骨を食べたいのなら、たとえば、骨まで柔らかく煮てしまうという手もあります。
煮汁まで残さず食べると、DHAやEPAも比較的しっかり取れますよ。
唐揚げで骨ごと囓る
また、「小イワシの唐揚げ」もいいです。
コラーゲン
いわしは、骨だけでなく、皮にも栄養が豊富です。
いわしの皮には、DHAやEPAをはじめ、コラーゲンなどのタンパク質やビタミンB群も含まれています。
いわしを皮ごと食べる場合は、加熱調理するのがおすすめです。
上でお伝えした煮物や唐揚げであれば、皮と骨、どちらも食べやすく仕上がります。
ダイエット食材としてのいわし
続いて、ダイエットの側面から、いわしの栄養について解説します。
超低糖質
いわしに限らず、魚類全般に言えることですが、含まれる糖質はとても低いです。
まいわし100gに含まれる糖質の量は、0.1g以下。
このことから、いわしは、糖質制限ダイエットをしている方にもぴったりな食材と言えます。
カロリーは普通
一方で、カロリーについては、やはり魚ですから、野菜などと比較するとそれなりにあります。
ただ、魚類の中でくらべると、特段低くも高くもなく、普通のレベルです。
魚 | 熱量(kcl) |
---|---|
アジ | 57 |
イワシ | 67 |
鮭 | 72 |
タラ | 77 |
サンマ | 193 |
サバ | 247 |
カロリーが気になるという場合は、塩焼きなどにして脂を落とすという手もありますが、あまりおすすめはしません。
脂と一緒にDHAとEPAも流れ出てしまいますし、そもそも、いわしのカロリーが魚類の中でずば抜けて高いというわけでもないので、あまり細かいことは気にせずに、適度に食べる方が有益だと思います。
いわし缶の優れた効果
最後に、いわしの缶詰に含まれる栄養について、お伝えします。
イワシの缶詰は、骨や皮なども一緒に調理されているので、実は、生でイワシを食べるよりも、DHA・EPA・カルシウムなどをしっかり取ることができるとも言われています。
ただ、その際には、缶詰の中に残った汁も一緒に料理に使うことをお忘れなく。
汁に溶け出した栄養を捨ててしまうのは、非常にもったいないです。
以上、いわしに含まれる栄養成分と、それらの効果・効能についてお伝えしました。
いわしは安価な魚の代表格ですが、含まれる栄養は豊富です。
また、調理の選択肢も広く、生のいわしを自分で調理するだけでなく、缶詰を活用して手軽に済ませることもできます。
そのうえ、旨味が強くとても美味しいので、ぜひ積極的に料理に取り入れてみてください。