りんごの変色を防止する方法を詳しく解説します。
りんごは、切ってしばらく置いておくと、空気に触れて酸化が進み、茶色く変色していきます。
それを防ぐには早めに食べるのが一番ですが、お弁当に詰める場合などは、そうも言ってられません。
そうした時におすすめなのが、塩水や砂糖水にりんごを浸けて色止めする方法です。
そこで、この記事では、次の4点についてお伝えします。
- りんごが変色する理由
- なぜ変色を防げるのか
- 塩水・砂糖水の濃度とひたす時間
- レモン水など、他の色止め法との比較
要点を先にお伝えすると、塩水や砂糖を水に浸す時間は、10分が目安です。
分量は、塩水の場合は、水200mlに対して塩が小さじ1/5。
砂糖水の場合は、水200mlに対して砂糖が大さじ1です。
完全に変色を防げるわけではありませんが、十分な効果がありますよ。
りんごが変色する理由
カットしたりんごが時間経過とともに茶色く変色してしまう原因は、化学反応です。

なぜ変色を防げるのか
それでは、なぜ、塩水や砂糖水に浸けると変色を抑えられるのか。
塩水が効果的な理由は、食塩の成分が酸化酵素の働きを抑えてくれるためです。
それによって、空気に触れても変色しにくくなります。
砂糖水の場合は理由が違います。
砂糖水はある程度の粘度があるので、りんごの表面がコーティングされて、空気に触れにくくなるためです。
濃度とひたす時間
塩水や砂糖を水に浸す時間は、10分が目安です。

ただ、分量は、塩と砂糖とでは若干異なり、砂糖の場合は少し多めに加えます。
塩水の場合は水200mlに対して、塩を小さじ1/5溶かします。
また、砂糖水の場合は、水200mlに対して、砂糖を大さじ1溶かします。
他の色止め法との比較
なお、りんごの色止めには、レモン汁が使われることもあります。
ただ、当サイトで実際に検証してみた結果、レモン汁にはほとんど効果がなかったので、塩水か砂糖水を使うことをおすすめします。
下の写真は、りんごの変色防止の効果を比較したものです。

左から、切ったまま放置したもの、塩水に浸したもの、砂糖水に浸したもの、レモン水に浸したもので、10時間ほど経過しています。
結果は、切ったまま放置したりんごと、レモン酢に浸したりんごが、同じぐらい茶色く変色してしまいました。
一方で、塩水と砂糖水は、同じくらいの色止め効果が得られました。
塩水や砂糖水を使った色止めは、少なくとも、5〜6時間は効果が持続します。
その間に、まったく変色しないというわけではありませんし、りんごの品種や個体差などの違いもあるとは思いますが、色止めして損はありません。
朝に仕込んでお弁当の時間くらいまでであれば、十分効果がありますので、是非お試しください。

りんごの飾り切りは、切り終わるまでに少し時間がかかりますが、その間、塩水(もしくは砂糖水)につけっぱなしにしておくと、焦らずに安心して切ることができますよ。
ところで、茶色く変色してしまったりんごは、塩水や砂糖水につけても元には戻りません。

オレンジジュースが冷蔵庫にある場合は「変色したりんごを元通りにする方法」もぜひ参考にしてください。
色が戻ったあとも、しばらく効果が持続します。