油の温度の見分け方を解説します。
温度計を使わずに、揚げ油の温度を確認する方法です。
油の温度を確認するにあたっては、次の2つのことを目安にするのがおすすめです。
- 菜箸を水で濡らして水気を拭き取り、油に入れて、泡の出方を見る。
- 衣を油に入れて、浮き上がり方を見る。
この記事では、「130〜140度」「150〜160度」「170〜180度」「190〜200度」の4段階に分けて、揚げ油の温度の測り方を解説します。
油の温度を菜箸で確認する方法
- 130〜140度
- 150〜160度
- 170〜180度
- 190〜200度
まず最初は、菜箸を使った油の温度の見方です。
下準備としては、菜箸を水で湿らせて、水気を拭き取ればOK。
その状態で揚げ油に入れると、細かい泡が出てきます。
油の温度によって泡の大きさや勢いが異なり、その違いは、上の動画を見ていただくと分かりやすいです。
130〜140度だと、泡のサイズが小さくて、勢いもそれほど強くありません。
でも、温度が上がるにつれて勢いが増し、190〜200度になると、泡が力強く出てきます。
衣で確認する方法
もう1つの見分け方は、少量の衣を油の中に入れてみる方法です。
上の動画をご覧いただくと、油の温度が高いほど衣が早く浮き上がってくることが、ご確認いただけると思います。
130〜140度だと数秒がかかりますが、190〜200度になると、一瞬で上がってきます。
このように、衣が浮き上がってくるまでの時間が油の温度によって異なるため、この方法もとても便利です。
揚げ油の温度に応じた使い分け
続いて、油の温度に応じた使いみちについて解説します。
130〜140度
まずは、130〜140度。
こちらは、揚げ油としては温度が低すぎるため、揚げ物にはあまり使われません。
使われることが多いのは、中華料理の油通しです。
油通しというのは、食材を高温の油に短時間浸す作業のこと。
料理の下ごしらえの一つで、発色や食感を良くしたり、旨味を閉じ込めたりするために行われます。
野菜類は200度近い高温で油通しすることもありますが、肉類は、130〜140度くらいの油に通すことが多いです。
ちなみに、揚げ物をこの温度で揚げるメリットもあります。
低めの温度でじっくり揚げると、芋などの甘みを引き出すことができます。
当サイトでは、フライドポテトや大学芋を130〜140度で揚げるレシピをご紹介しているので、参考にしてください。
150〜160度(低温)
150〜160度は、揚げ油としては少し低めの温度です。
この温度帯は、唐揚げを2度揚げするときや、厚みのある食材を揚げるときによく使われます。
唐揚げを作る際には、サクサクとした食感に仕上げるために、最初は150〜160度の低温で加熱して十分に火を通し、一度油から引き上げて数分休ませてから、最後に170〜180度くらいでサッと揚げることが多いです。
また、れんこんやごぼうなどの根菜類を揚げるときも、150〜160度くらいの油でじっくりと加熱すると美味しく仕上がります。
170〜180度(中温)
170〜180度は、一般的な揚げ物によく使われる温度です。
エビフライ・とんかつ・コロッケ・フライドチキンなど、揚げ物全般を調理するのに適しています。
190〜200度(高温)
190〜200度は、揚げ油としては高温な部類です。
こちらは、水気を多く含む食材を揚げるときによく使われます。
白身魚などの魚介類、なすなどの水分の多い野菜類などを揚げるのに適しています。
以上、揚げ油の温度の見分け方と、温度に応じた油の使い分け方についてお伝えしました。
温度計がない場合、正確な温度を計測することは勿論できません。
でも、ある程度、あたりを付けることはできます。
今回ご紹介した2つのやり方を覚えておくと大変便利ですよ。
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