里芋(さといも)のぬめりとりの方法を解説します。
里芋のぬめり成分には、消化管の粘膜を保護したり、脳細胞を活性化させて、免疫力を高める効果があると言われています。
ぬめり成分は体にとても良いですし、旨みも詰まっているので、そうした点からは、取らないでそのまま調理する方がいいです。
ただ、ぬめりを取り除くメリットも、実は大きいです。
ぬめりを取ることで、味が染みやすくなり、また、ほくほくとした食感も際立ちやすくなります。
そのため、煮物などをつくる場合は、里芋のぬめりを取ってから調理することもよくあります。
ぬめりの取り方は、大きく2パターンあります。
「塩揉み」と「下茹で」です。
どちらか一方だけでもいいですが、両方ともやることで、よりしっかりとぬめりを取ることができます。
なお、記事の後半では、里芋のぬめりを抑えて皮むきをラクにする方法もお伝えします。
そちらも、あわせて参考にしてください。
塩で揉んでぬめりを取る
里芋のぬめりを取るにあたって、一番簡単なのは、里芋の皮を剥いて塩を揉み込む方法です。
塩の量は、少し多めがおすすめ。
里芋5個で、大さじ1くらいの塩を使います。
皮をむいた里芋に塩を振り、しばらく揉むと、里芋に粘り気が出てきます。
里芋の粘りが出たら、流水できれいに洗い流します。
この下処理をするだけで、里芋の表面のぬめりがかなりすっきり落ちます。
このまま煮物などの料理に使うこともできますが、ぬめりをよりしっかり取りたい場合は、このあとに下茹でするといいです。
下茹でしてぬめりを取る
続いて、里芋を下茹でする方法をお伝えします。
里芋は、普通に湯で茹でるだけでも、ぬめりが取れますし、アクも和らぎます。
家庭料理としては、それで十分な場合がほとんどですが、米のとぎ汁(もしくは米ぬか)を使うと、より高い効果が見込めます。ぬめりもアクも取れやすくなります。
タイミングよくそれらが手元にある場合には、試してみるのもいいと思います。
下茹での手順は、とてもシンプルです。
皮をむいた里芋を鍋に入れ、かぶるくらいの水(もしくは米のとぎ汁)を加えて、加熱。
里芋に串がすっと通るまで茹でます。
加熱時間は、中くらいのサイズの里芋を切らずに丸ごと茹でた場合で15分ほどです。
ムリして泡を取る必要はありませんが、吹きこぼれそうであれば、お玉などで取り除いてください。
茹でる前に里芋を塩揉みしてぬめりを軽く取っておくと、この白い泡は出にくくなります。
下茹での段階で完全に火を通す
里芋を煮物にする際には、このあと、調味料を加えて再び加熱しますが、そういう場合でも、下茹での段階で、里芋に完全に火を通しておくのがおすすめです。
もう一度加熱するのだから、下茹での段階で完全に柔らかくする必要はないと思うかもしれません。
でも、十分にやわらかくなるまで下茹でした方が、煮物などが断然美味しく仕上がります。
下茹でが中途半端だと、芯が残った感じの仕上がりになってしまいます。
以上が、里芋のぬめりを取る方法です。
皮を剥いた里芋に塩を揉み込んで下茹ですると、ぬめりがすっきり取れて、味染みがとても良くなります。
ただ、その一方で、里芋のぬめりには栄養も旨味もたっぷり詰まっています。
どちらを優先させるかは人それぞれだとは思いますが、家族向けの日常的な食事であれば、ぬめりを取らずに使うのもアリです。
下処理不要の里芋の煮物レシピ。
リンク先もぜひ参考にしてください。
ぬめりを抑えて皮むきをラクにする方法
続いて、里芋のぬめりを抑えて、皮むきをラクにする方法をお伝えします。
里芋といえば、ぬめりで手が滑って皮が剥きづらかったり、ぬめりが指に付いて痒くなってしまうことがよくあります。
そうしたことを防ぐには、次の2つの方法「水気を取る」と「茹でてからむく」が効果的です。
水気を取る
1つめは、里芋をきれいに洗ったら、しっかり水気を取ること。
里芋は、水が付くとぬめりが出やすくなります。
ですから、あらかじめ里芋の水気をよく拭き取ると、滑らずに皮をむくことができますし、指も比較的かゆくなりにくいです。
時間がある場合は、里芋を完全に乾燥させておくと、よりぬめりが出にくく皮がむきやすくなります。
参考:里芋の皮むき
茹でてからむく
2つめは、茹でてから皮を剥く方法です。
皮を剥きやすくするだけだったら、3分くらい軽く茹でるだけでも包丁がすっと通るようになります。
さらに剥きやすくしたい場合は、里芋に切れ目をぐるっと一周入れたうえで、完全に火を通すのがおすすめです。
そうすると、手だけを使って瞬時にむくことができますよ。
詳しくは「里芋の茹で方」で解説していますので、合わせて参考にしてください。
- 里芋に切れ目を入れる
- 里芋を皮ごと茹でる
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