【切り干し大根の作り方】を解説します。
自家製切り干し大根の干し方についてです。
切り干し大根は、一般的には市販品を使うことが多いと思いますが、生の大根を使って自宅で簡単に手作りすることもできます。
大根を乾燥させると、保存性が高まるうえに、甘みが増して、旨味も凝縮されます。
大根にはえぐみの強いものも時々ありますが、乾燥させることで食べやすさが格段にアップします。
切り干し大根を作るのなら、天日干しするのが一番おすすめです。
天日干しと言っても、必ずしも屋外で干す必要はありません。
陽の当たる窓際で十分です。
レンジやオーブンなどを使って乾燥させる方法もありますが、天日干しの方が失敗しにくく、大根の甘みも引き出しやすいです。
材料
大根 | 好みの量 |
作り方(切り方・干し方)
- ① 大根を好みの大きさに切ります。
ごく一般的な切り干し大根を作るのなら、5ミリ角の細切りにします。
細く小さく切ると早く乾きます。
皮ごと使うと食感がややしっかりと感じられます。
切り方による乾燥時間は、下の写真を参考にしてください。
小さく切った方が早く乾く
大根は、細く小さく切れば切るほど早く乾燥するので、その分、途中で傷んだりして失敗する可能性が少なくなります。
大根をすぐにカラカラに乾燥させたいのなら、ピーラーで薄くむくといいです。
また、スーパーでよく見かける細切りの干し大根を作るのなら、5ミリ角くらいの細切りにするとぴったりです。
太めに切ると歯応えが際立つ
一方で、しっかりとした歯応えのある切り干し大根がお好みなら、1.5センチ角くらいの太めの棒状に切ってもいいですし、あるいは、切り方を少し変えて、いちょう切りや半月切りにするのもアリです。
乾燥時間の目安
なお、それぞれの切り方ごとの乾燥にかかる日数については、下の画像を参考にしてください。
どれも、冬に、陽の当たる窓際に放置した場合の乾燥時間の目安です。
屋外で天日干しする場合は、これよりも日数が少し短くて済む場合が多いです。
- ピーラーで
薄切り - 1〜2日
- 5ミリ角
細切り - 2〜3日
- 5ミリ厚
いちょう切り - 4〜5日
- 1.5センチ角
棒状 - 1週間
皮も好みで一緒に使う
大根の皮については、お好みで、むかずに一緒に切って使ってもいいです。
皮の部分は、食感がややしっかり感じられますが、付いたままでもちゃんと乾燥できます。
ただ、食感を全体的に均一にしたいという場合は、皮とその内側の部分をあらかじめ切り離して、それぞれを別々に乾燥させる方がいいです。
また、大根の葉が付いていたら、葉も細かく切って一緒に干して、砕いてふりかけにするのがおすすめです。
- ② 大根を切ったら、盆ザルの上に重ならないように広げ、日光の当たる場所に干します。
屋外に干す
屋外で天日干しする場合は、大根が風で飛んでしまわないように、ネットをかぶせておくと安心です。
干し野菜専用のネットなども販売されているので、上手に活用してください。
室内に干す
もし屋外で干せないという場合は、盆ザルなどの上に広げて、陽の当たる窓際に干してもいいです。
屋内で干すと、突然の雨でも取り込む必要がありませんし、夜もそのまま放置することができるので、とてもラクチンです。
屋外と屋内、いずれの方法で干す場合も、たまに大根をひっくり返すと、効率よく乾燥させることができます。
こちらは、陽の当たる窓際に1日干した大根です。
半乾燥でも美味しい
市販の切り干し大根は、カラカラになるまで乾燥させたものが一般的ですが、自家製の場合は、これくらいの半生状態で干し終えるのもアリです。
大根はもともと水気を多く含んでいるので、2〜3時間、あるいは1日だけ干すだけでも、余分な水分が飛んで、旨味や甘みが凝縮します。
半乾燥させた大根は、生の大根とまったく同じように料理に使えますが、味は生よりも濃く感じられて美味しいですよ。
こちらは、カラカラに乾燥するまで干した大根。
これくらいまで水分を飛ばせば、自家製切り干し大根の完成です。
大根を干すと甘みも栄養もアップ
大根を干して切り干し大根を作ると、保存性が高まるだけでなく、甘みが増します。
大根に含まれる酵素が、デンプンを分解して糖を作り出すためです。
さらに、余分な水分が蒸発することで、単純に旨味も凝縮されます。
また、栄養の面でもメリットがあり、ビタミンD・ビタミンB群・カリウム・カルシウム・鉄分・食物繊維などの栄養価がアップします。
食物繊維は生の約15倍に、タンパク質は約11倍、カリウムは14倍、カルシウムは23倍にまでアップするというデータもあるようです。
切り干し大根作りに適した時期
なお、大根は一年中出回ってるお野菜ですが、気候の関係から、切り干し大根を作るのに適した季節があります。
それは、晩秋から冬にかけての寒い時期です。
切り干し大根作りで一番大事なのは、大根を短時間で効率よく乾燥させることです。
そうすれば、失敗せずに簡単に作れます。
寒い時期は、空気が比較的乾燥しているので、切り干し大根を作るのに向いています。
一方で、高温多湿の夏場には、傷みやすくカビも生えやすいので、切り干し大根作りにはあまり向いていません。
大根が旬をむかえる秋から冬のあたりに、ぜひ手作りしてみてください。
切り干し大根の保存方法
カラカラに乾燥させた切り干し大根は、ガラスビンや保存袋などで密閉して、冷暗所で保存します。
切り干し大根の使い方
手作りした切り干し大根は、市販の切り干し大根とくらべると、食感がややしっかりめに感じられるところが、大変魅力的です。
とは言え、使い方は、市販品とまったく同じです。
太めに切ってから干した場合は、戻すのに少し時間がかかりますが、戻し方も調理の仕方も変わりません。
リンク先では、市販の切り干し大根を使ったレシピを紹介していますが、手作りの干し大根でも、まったく同じ分量・同じ手順で作れます。
また、「少し太めの切り干し大根」でも、「ピーラーで薄切りにした切り干し大根」でも、同じように使えます。
以上、自家製切り干し大根の作り方と使い方についてお伝えしました。
大根を切って干すだけで作れるので、なにも難しいことはありません。
保存性も高いですし、幅広い料理に使えるので、ぜひお試しください。
こんにちは。
昨日今日と大根の銀杏切りを干したのですが、まだ少し柔らかさが残っていました。娘にこのままでもお味噌汁に使えるよ!と、渡しましたが、大根の中心部分の当たりにカビのように黒くなってると電話がありました。
これはカビなのかどうか心配です。
食品にカビのようなものがあり、それがカビかどうか分からない場合は、食べないのが無難です。
切り干し大根は、自然現象で黒い斑点のようなものができることもありますが、いちょう切りはカラカラに干し終えるまでに少し時間がかかりますし、ここのところ11月らしからぬ暖かい気温が続いているので、カビという可能性も考えられると思います。
せっかく作って残念と思われるかもしれませんが、食べないことをおすすめします。