奄美大島に住む友人が、青パパイヤを送ってくれました。
今日はそのパパイヤで、「ソムタム」をつくりました。
ソムタムとは、タイで食されている青パパイヤのサラダです。
青パパイヤは、東京近郊で入手するのがとても難しい食材の1つです。
完熟した黄色いパパイヤは、たまにスーパーなどでも見かけますが、青パパイヤは、食材としての市民権すら得ていない感があります。
私は、青パパイヤでつくったソムタムが大好きなので、お店に置いて欲しいなと、いつも思っています。
青パパイヤを千切りにすると、(タイでは、専用のピーラーで細く長く切ります。)見た目はウリや大根によく似ています。クセのない味もそっくりです。
でもなぜか、日本でよく目にするソムタムのレシピは、ニンジンを代用したものが多いんです。
ウリや大根ではなく、なぜ、色も味もまったく違うニンジンを使うのか?私はそれをずっと疑問に思っていました。
でもよくよく考えるとニンジンは、ウリや大根以上に青パパイヤに似ているところがあります。
タイのソムタムは、青パパイヤを叩いて調味料をなじませるお料理です。ですから、叩きに耐えられるしっかりとした食材でないとダメなのです。ウリや大根では柔らかすぎてイマイチ。でも、ニンジンだったら、青パパイヤに似たしっかりとした硬さがあります。
ソムタムの作り方
右:クロック 左:サーク
ところで「ソムタム」づくりに欠かせない道具が、「クロック」と「サーク」です。
実はごく最近まで私は、クロックとサークを、日本のすり鉢・すりこ木で代用できると思っていました。
クロックとサークの感じのよい外見にばかり囚われていて、それらの実用性について考えたことがなかったんです。
でもだんだん分かってきました。クロックとサークは、食材を上手に叩けるように作られていることが。
クロックは、日本のすり鉢に比べて、かなりシャープな円錐形をしています。鉢のふちは直径30センチくらいあるのに、底は直径5センチと極端に狭くなります。これは食材を効率よく叩くためのカタチです。
「ソムタム」には欠かせないピーナッツも、飛び散ることなくしっかり潰せます。
また、ザラザラとしたクロックの表面は、食材を滑らせないためには好都合です。
うちのクロック・サークは、4年前にタイで購入したものです。それ以来、ずっとうちのインテリアになっていました。道具としての機能を果たさなくても、外見の素朴な美しさだけで存在価値があったんです。
でも、道具としての本領を発揮したあとは、クロック・サークが以前よりも堂々と家でくつろいでいるように見えます。
彼らの本当の居場所が出来たのかもしれませんね。良かった。
ソムタムの作り方
「ソムタム」のレシピです。
本場タイで教えてもらった作り方をもとにレシピを作りました。
青パパイヤ | 半分(180gくらい) |
ピーナッツ | 30g |
干しエビ | 7g |
レモン汁 | 小さじ1と1/2 |
ナンプラー | 小さじ1 |
カイエンペッパー | 少々 |
- 青パパイヤは皮をむき、細い千切りにする。
- ピーナッツをクロックの中に入れ、サークで好みの大きさに叩きつぶす。
- 他のすべての材料をクロックに入れる。菜箸でかき混ぜながらサークで叩き、味を馴染ませたらできあがり。
クロック・サークのおかげで、うちでも本格的な「ソムタム」が出来ました。