ピーマンの苦くない切り方をご紹介します。
ピーマンを細切りにする場合、切り方は大きく2つに分かれます。
1つは、ピーマンの頭からお尻に沿って縦方向に包丁を入れる方法。
もう1つは、横方向に切る方法です。
- 縦切り
- 横切り
ピーマンの苦味には加熱時間なども大きく影響しますが、同じ条件で比べれば、縦切りの方が苦味を抑えやすいです。
ピーマンには縦方向に繊維が入っており、それに逆らわずに切ることで、細胞に傷がつきにくくなります。
そのため、細胞の中から苦味成分が排出されるのを防げるというわけです。
ピーマンに包丁を入れないので、苦味成分の排出を最小限に抑えられます。
そのうえ、タネやワタには栄養が豊富。
記事の後半では、丸ごとのピーマンを使った、苦くないピーマンレシピもご紹介します。
ちなみに、丸ごとのピーマンは、包丁いらずなのでバーベキューの野菜にもぴったりですよ。
ピーマンの縦切り
まずは、ピーマンの縦切りから。
冒頭でお伝えした通り、縦方向に包丁を入れると、ピーマンの細胞が壊れにくくなります。
それにより苦味を抑えられますが、この方法には、他にもメリットがあります。
それは、ピーマンのシャキシャキとした食感を楽しめること。
ピーマンの繊維を断ち切らないことで、食感が残りやすくなります。
縦切りにしたピーマンを使ったレシピとしては、「チンジャオロース(青椒肉絲)」や「ピーマンじゃこ炒め」がおすすめです。
ピーマンの苦味成分
ちなみに、ピーマンの苦味成分は、「クエルシトリン」というポリフェノールです。
この成分は、毒素排出や高血圧予防の効果があると言われています。
また、苦味を作る「ピラジン」も、血液をサラサラにし、頭皮の血行を良くしてくれます。
ピーマンの横切り
続いては、ピーマンの横切りについてです。
ピーマンを横切りにすると、苦味が出やすくなりますし、独特の青臭さが際立ちます。
ピーマン好きにはウケるかもしれませんが、子供は嫌がるかも。
ただ、この方法にもメリットはあって、火が通りやすいので、加熱すると短時間でしんなりします。
柔らかい食感がお好きな方には、横切りもありだと思います。
ピーマンのみじん切り
横切り以上に苦味が出やすいのが、ピーマンのみじん切りです。
細胞をガンガン傷つけるので、それだけ苦味成分も排出されます。
ですから、ピーマンを細かく切る場合には、しっかり加熱して苦味を和らげるのがおすすめです。
ピーマンを切るのは栄養的には損
ところで、これまでピーマンの切り方を説明してきましたが、実は、味と栄養の両方の面で、最もおすすめなのは、ピーマンを丸ごと食べることです。
細胞を傷つけないので、苦味を抑えられるのはもちろん、ピーマンの栄養を逃さず摂ることができます。
捨ててしまいがちなピーマンのヘタ・ワタ・タネには、実は果肉部分の10倍もの栄養が含まれていると言われています。
また、ヘタやワタには、皮の10倍のポリフェノール・ピラジンが含まれていて、カリウムも豊富。
そのうえ、ピーマンを切ると、ピーマンに豊富に含まれるビタミンやミネラルが1/3ほど流失してしまうというデータもあります。
ピーマンをワタやタネごと調理すると、苦味が出やすいと思うかもしれませんが、それは誤解です。
刻むことによる細胞のダメージがまったくないので、苦味成分は出づらくなります。
実は、とても美味しいです。
最後に、ピーマンを丸ごと食べるおすすめレシピをご紹介します。
こちらは、ピーマンの丸ごとホイル焼きです。
ピーマンを切らずにじっくり焼くと、苦味が抑えられ、ピーマンの自然な甘みが引き出されます。
じゅわっとジューシーな食感とともに、美味しくいただけます。
こちらは、フライパンを使ったピーマン丸ごと炒め。
醤油やごま油で味をととのえて、最後にかつお節をかけるだけで完成です。
ピーマンの苦さが消えて甘みが出るので、ペロッと美味しく食べられます。
ピーマンの果肉だけでなく、ヘタやワタまで一緒にいただけます。
こちらは、丸ごとのピーマンを手羽元と合わせた煮物。
まろやかな味わいでピーマンがとても食べやすいです。
3品とも調理が簡単ですし、とても美味しいですよ。