ごぼうの下処理のやり方!洗い方・皮むきの方法・アク抜きの時間を解説。

ごぼうの下処理(下ごしらえ)


ごぼうの下処理(下ごしらえ)の方法を解説します。
「洗い方」と「皮むき」、そして「切り方」と「アク抜き」の4つの工程についてです。

皮むきとアク抜きは必須ではない

ごぼうを調理する前には、必ずしっかり水洗いをして、表面の泥を落とします。
ただ、「皮むき」と「アク抜き」に関しては、絶対に必要というわけではありません。

最近のごぼうはアクが少ないので、皮をむいたりアクを抜いたりすることで、かえって風味が落ちてしまいますし、栄養も損なわれます。
ですから、皮むきやアク抜きをしないで料理に使うのもありです。

一方で、ごぼうが苦手でクセをできるだけ抑えたいという場合には、皮むきとアク抜きはどちらも有効です。
また、アク抜きは、変色を抑えたい場合にも効果があります。

この記事では、ごぼうのアク抜きに必要な時間などもお伝えします。


ごぼうの洗い方

ごぼうの洗い方

ごぼうを使う時は、あらかじめ、表面に付いた泥をタワシなどできれいに落とします。

ごぼうの表面はデコボコしてるので、手だけできれいに洗うのは難しいです。
タワシの毛先は、ごぼうの表面のオウトツにもしっかりと入り込むので、短時間できれいになります。

注意点としては、あまり強くこすりすぎないことです。
ごぼうの一番美味しい部分は皮のすぐ下あたりに集中しているので、表面が傷つかない程度にこするのがおすすめです。

洗い方の手順
  1. ごぼうに流水を当てながら、タワシで表面を軽くこすり洗いする。
  2. ごぼうを回しながら全体を洗い、くぼみに入った泥をしっかり洗い流す。
  3. 両端の切断面も軽くこすり洗いして、きれいに洗い流す。

洗いごぼうも軽く洗う

ごぼうには、あらかじめきれいに洗って売られている「洗いごぼう」と、土付きの「泥ごぼう」があります。

「洗いごぼう」は、タワシを使ってこすり洗いする必要はありませんが、流通過程で汚れが付いている場合もあるので、流水に当ててて軽く水洗いしてから使うのがおすすめです。

ごぼうの皮むき

ごぼうの皮むき

ごぼうの風味が苦手な場合は、あらかじめ皮むきをすることで、食べやすくなります。

ごぼうの皮をどこまでむくかはお好みです。
ごぼうのクセをできるだけ抑えたい場合は、全体が白っぽくなるまで包丁でしっかりとこそげるという手もあります。

ただ、ごぼうの風味は皮のすぐ下あたりが一番強いため、風味を最大限いかしたいのなら、この工程自体を省くことをおすすめします。

また、皮むきをするとしても、アルミホイルなどで軽くこする程度におさえた方が、風味や栄養の低減をより少なく抑えられます。

皮むきの手順
しっかりめに皮むきする場合
  1. ごぼうを横長にして置き、ごぼうの端を左手でおさえ、ごぼうと垂直になるように包丁の背を当てる。
  2. 包丁を利き手側に少し寝かせて、ごぼうの表面を軽くこするようにして、皮をこそげる。
    ごぼうを反対の手で回しながら、全体の皮をこそげ取る。
  3. 流水に当てて、表面に付着した皮をきれいに洗い流す。
軽めに皮むきする場合
  1. くしゃくしゃにしたアルミホイルを表面に当て、ごぼうの皮を軽くこすり取り、流水で洗う。

ごぼうのアク抜き

ごぼうをあく抜きする方法

切ったごぼうは、すぐにアク抜きをすると、特有のエグミが和らいで食べやすくなり、また、赤茶色に変色するのをおさえることができます。

アク抜きをどの程度するかは、個々人の味の感じ方によって変わってきます。

私自身は、通常はさっと洗う程度で十分だと思っていますが、アクが気になる場合は、水に5分ほどさらすと効果があります。
ただし、水が茶色く汚れたまま長時間浸けておくとアクがごぼうに戻ってしまうので、5分ほどアク抜きしたら、すぐに引き上げてください。

また、ごぼうの色を白く仕上げたいのなら、酢水に5分ほど浸けるという方法もあります。
水に浸ける場合と同じく、あまり長時間浸けるとごぼうの風味が失われてしまいますが、酢の漂白効果で、よりきれいな色に仕上がります。

アク抜きの手順
① 軽いアク抜き
  • 切ったごぼうをボールに入れ、流水でさっと洗い、ザルに上げて水気を切る。
② しっかりめのアク抜き
  • 切ったごぼうをボールに入れ、たっぷりの水にさらして5分ほど置く。
③ 色よくするアク抜き
  • 切ったごぼうをボールに入れ、たっぷりの酢水にさらして5分ほど置く。(酢の量は、水1リットルにつき大さじ1程度。)
ムリにアク抜きする必要はない

なお、ごぼうの風味が好きな方であれば、ムリにアク抜きをする必要はありません。

ごぼうはアクが比較的多く含まれている野菜ですが、最近のごぼうは、以前よりもアクが少なめになっています。
そのうえ、ごぼうを水にさらしてアク抜きすることで、栄養成分や旨味成分が流れ出てしまうという弊害もあります。

そのため、水にさらしていないごぼうを料理に使った方が、風味豊かで美味しく仕上がりますし、栄養も逃さず摂ることができます。

ちなみに、ごぼうを水にさらすと水が茶色く濁りますが、そこに含まれているのは実はポリフェノール。
ポリフェノールは、免疫力をアップする効果や脂肪燃焼効果が高いと言われている栄養成分ですが、そういう成分もアク抜きすることで失われてしまいます。

すぐに調理しない場合はアク抜き推奨

一方で、アク抜きをした方がいいケースもあります。
それは、ごぼうを切った後にすぐに調理しない場合です。

赤く変色したごぼう
ごぼうは、切ってしばらくそのままにしておくと、赤茶色に変色します。(写真左)

アクに含まれるポリフェノールが、空気中の酸素の作用で酸化して、メラニン色素に変化するためです。

こうした変色を防ぐには、アク抜きが有効です。
ポリフェノールを洗い流すとともに、ごぼうの表面を水分で覆って空気を遮断することで酸化を防いでくれます。

ごぼうの切り方

最後に、ごぼうの代表的な切り方を解説します。

ささがき

ごぼうのささがき

ささがきは、鉛筆を削るように、包丁の刃先で薄く削ぐ切り方のことです。

断面積が広く短時間で火が通るので、とても使いやすく、味噌汁・豚汁・鍋・炊き込みご飯など幅広いお料理に使われます。

より詳しく:ごぼうのささがき



千切り

ごぼうの千切り

千切りは、ごぼうを2〜3ミリ幅に細く分ける切り方で、ささがきよりもやや食感が出やすいのが特徴です。
ごぼうの千切りは、サラダや炒め物などによく使われます。

より詳しく:ごぼうの千切り

細切り

千切りを少し太くして、3〜4ミリくらいの太さにすると、細切りになります。

細切りにしたごぼうのきんぴら
ごぼうの細切りは、ごぼうの定番料理「きんぴらごぼう」によく使われる切り方です。

乱切り

ごぼうの乱切り

ごぼうの乱切りは、ごぼうを横向きに置いて斜めに包丁を入れ、切るたびにごぼうを少し回転させて、同じくらいの大きさに切り分けていきます。

乱切りにしたごぼうは、少し大きめに切れるものの、断面積が広いので、火の通りが良くて味が染みやすいのが特徴です。
筑前煮」などの煮物によく使われます。

乱切りの切り方は、「人参の乱切り」を参考にしてください。
ごぼうでもまったく同じように切ることができます。

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