料理のプロがすすめる、栗ご飯の上手な作り方をご紹介します。
人気懐石料理店「懐石一文字」の店主、廣瀬和彦さんによると、栗の皮は塩水に浸すとむきやすくなるそうです。
また栗は、焼きミョウバンを使ってアクを抜き、蒸してからご飯に混ぜると見た目が美しく、栗本来の味が引き立つとのこと。
ちなみに同店は、ミシュランで8年連続星を獲得した有名店です。
(一部情報元:TBSテレビ「この差って何ですか?」主婦とプロの差 2015年10月25日放映)
蒸し栗を使った栗ご飯
まずは廣瀬さんが挙げる、栗ご飯を上手に作るポイントをまとめました。
- 栗の皮は塩水に浸けるとむきやすい
- 皮をむいた栗は、焼きミョウバンを加えた水に浸してアクを抜く
- 栗は蒸してから、炊き上がったご飯に混ぜる
以上の3点について簡単に説明します。
栗は塩水に浸ける
廣瀬さんによると、栗の皮は塩水に浸けるとむきやすくなるそうです。
水を使うと皮が柔らかくなるまでに一晩ほどかかるそうですが、塩水に浸すと、わずか30分で栗の皮がむきやすくなるとのこと。
浸透圧が加わり、鬼皮と薄皮の間に水分が入りやすくなるためです。
ちなみに塩の量は、水1リットルに対して小さじ1/2弱くらいがおすすめだそうです。
また、栗の皮をむく時は、栗のお尻の部分(薄茶色の太った方)を、先に少し切り落とすと良いそうです。
ちなみに廣瀬さんは、この方法で、栗1個分の皮を40秒ほどでむいてしまうそうです。
焼きミョウバンを使う
ポイントの2つめは、皮をむいた栗を、焼きミョウバンを加えた水に漬けることです。
栗のアクを取り、発色を良くするためです。
焼きミョウバンは、家庭で作る栗ご飯ではあまり使われませんが、ひと手間かけることで栗がとてもきれいに仕上がります。
栗は蒸してからご飯に混ぜる
3つ目のポイントは、栗の加熱法についてです。
栗は米と一緒に炊くのではなく、蒸してからご飯に混ぜます。
ご飯と一緒に炊くと、栗の美味しさがだしの中に流れてしまい、美味しくなくなってしまうそうです。
でも栗を蒸してからご飯に混ぜると、栗の旨味が出て、黄色い色もきれいに仕上がるとのことです。
以上の3つのポイントを踏まえて栗ご飯のレシピをまとめると、次のようになります。
栗ご飯のレシピ
廣瀬さんの「栗ご飯」のレシピです。
分量がないものは、すべて適量です。
栗 | 適量 |
水 | 1リットル |
塩 | 小さじ1/2弱 |
焼きミョウバン | 適量 |
水 | 適量 |
米 | 適量 |
昆布 | 米1合に対して1枚(2×5センチくらい) |
塩 | 適量 |
酒 | 少々 |
水 | 適量 |
- 【栗の皮むき】水に塩を加え、栗を30分浸ける。栗の皮をむく。
(栗のお尻の部分を少し切り落とし、そこから頭の方に向かって鬼皮と薄皮の間に包丁を入れ、鬼皮を上に引っ張るようにして取る。さらに薄皮もむく。) - 【栗のアク抜き】水に焼きミョウバンを加え、1を浸してアクを抜く。
- 栗を40分蒸す。
- 【ご飯】研いだ米・水・塩・酒・昆布を炊飯器にセットし、普通に炊く。
炊き上がったらご飯の上に3をのせ、さらに5分蒸らしたらできあがり。
このようにすると、見た目が美しくて栗の味が引き立つ、美味しい栗ご飯が出来るそうです。
分量はすべて揃っていませんが、お好みで是非お試しください。

「茹で栗を使った栗ご飯のレシピ」も合わせて参考にしてください。