干し椎茸の煮物の作り方をご紹介します。
椎茸の旨味をたっぷりと味わえる、ジューシーな含め煮のレシピ。
王道の甘辛い味付けになっていて、ご飯との相性も抜群です。
この含め煮は、おかずとしてご飯に合わせる以外にも、幅広い料理に活用できます。
たとえば、薄く切って和え物の具材にしたり、混ぜご飯やちらし寿司の具材にしてもよく合います。
また、お正月のおせち料理としても定番です。
材料
干し椎茸 | 40g ※ |
砂糖 | 大さじ1/2 |
みりん | 大さじ2 |
酒 | 大さじ2 |
醤油 | 大さじ1と2/3 |
水 | 300ml |
- 中くらいの干し椎茸で6〜7枚程度。
作り方
- 戻し始め
- 戻した後
- ① 干し椎茸(40g)の軸を下にしてボールに入れ、水(300ml)を注ぎます。
ボールにラップをかぶせ、一晩(8時間)〜半日(12時間)ほど冷蔵庫に入れて、干し椎茸を戻します。
干し椎茸を柔らかく戻してから使う
干し椎茸を含め煮にする場合は、乾燥したそのままの状態で使うのではなく、あらかじめ十分に柔らかくなるまで戻しておくのがおすすめです。
そうすることで、ふっくらと柔らかくなるうえに、味も良く染みて、美味しく仕上がります。
干し椎茸を戻す際のポイントは次の3つです。
今回のレシピは、これら3つのポイントをすべて取り入れています。
干し椎茸は、少なめの水で戻します。
そして、戻し汁をすべて使って煮ると、旨味たっぷりの煮物に仕上がります。
また、冷水でじっくり時間をかけて戻すのも大切なポイントです。
椎茸の旨味が残りやすく、そのうえ苦味やエグミが出にくくなります。
干し椎茸はだいたい一晩くらいで柔らかく戻りますが、すぐに取り出さず、半日ほど水に浸けたままにしておいてもいいです。
干し椎茸は軸の付け根あたりの部分が一番戻りにくいです。
そのため、戻す際には、軸の方を下にした状態でボールに入れて、水に浸かりやすいようにします。
より詳しく:干し椎茸の戻し方
- ② 干し椎茸を戻したら、ボールの上で水気を軽く絞り、まな板にのせて、軸を付け根から包丁で切り離します。
軸は別の料理に使う
椎茸の軸は食感がかたいため、傘の部分と一緒に煮ると、食べたときに一体感が出にくくなります。
そのため、軸の部分は含め煮に使わずに、細かく切るなどして、他のお料理に使う方がいいです。
たとえば、「干し椎茸の雑炊」にすると美味しく食べられます。
- ③ ボールに残った干し椎茸の戻し汁を、茶こしでこしながら鍋に入れます。
- ④ 砂糖(大さじ1/2)・みりん(大さじ2)・酒(大さじ2)・醤油(大さじ1と2/3)を加えます。
干し椎茸の戻し汁には、石づきの破片などが残るので、茶こしでこしてから使います。
鍋の大きさについて
鍋の大きさは、戻した干し椎茸がぎりぎり並べられるくらいの大きさ(内径16センチくらい)が使いやすいです。
あまり大きすぎると、干し椎茸が煮汁に十分に浸からなくなってしまいます。
戻し汁を使って煮る
レシピ通りに椎茸をもどすと戻し汁はだいたい150mlくらいになりますが、このお料理では、その全量をだしとして使います。
干し椎茸の戻し汁は、かつおだしとくらべると味に少しクセがあり、料理によっては使いにくいこともあります。
でも、干し椎茸を煮る場合には、他の種類のだしを加えずに、戻し汁だけで煮た方が、椎茸の旨味がしっかりと感じられて美味しいです。
ちなみに、かつおだしを使って煮ると、味が複雑になって、椎茸らしさが薄まってしまいます。
なお、味付けに酒を加えると、椎茸の味に深みが出ます。
- ⑤ 干し椎茸を鍋に入れ、なるべく重ならないように並べて、火にかけます。
- ⑥ 沸騰したら、アク(白い泡)を軽く取り除きます。
- ⑦ 落し蓋をして、落し蓋に煮汁が当たる程度に火を弱め、煮汁が少なくなるまで13〜15分ほど煮ます。
アクについて
アクは苦味やエグミの原因になりますが、一方で、あまり取り過ぎても風味がなくなってしまいます。
あくまでも軽くでいいです。
- ⑧ 左の写真くらい煮汁が少なくなったら、火を止めます。
- ⑨ 落し蓋を外し、普通の蓋をかぶせます。そのまましばらく置いて、味を馴染ませたら完成です。
汁気を少し残して火を止める
火を止めると、染み出ていた煮汁を椎茸が吸います。
ですから、煮汁を少し残した状態で火を止めた方が、椎茸に煮汁が十分に浸透して、ジューシーな仕上がりになります。
また、蓋をしてそのまましばらく冷ますと、味馴染みが良くなりますし、しっとりふっくらとした仕上がりになります。
このお料理は、干し椎茸の戻し汁をムダなく使っており、なおかつシンプルな味付けになっているので、椎茸の風味を存分に堪能できます。
食感はふっくらとしていて柔らかく、噛むと、椎茸の旨みがジュワッと広がります。
椎茸好きの胃袋を握って離さない、滋味深い一品です。
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