メインディッシュになる豪華な肉じゃがのレシピをご紹介します。
料理家の栗原はるみさんが考案した「肉じゃが」です。
ごく一般的な肉じゃがは、和食のサイドメニューというイメージが強いのですが、この肉じゃがは、メインディッシュになります。
ちなみに栗原さんのお宅では、肉じゃがをメイン料理としていただくそうです。
肉じゃがをメインに格上げするポイントは3つあります。
それはお肉の質に少しこだわり、具材それぞれの存在感を出し、盛り付けにこだわることです。
こってりとしたコク味が印象的な、すき焼きのようなご馳走感のある、美味しい肉じゃがが出来ますよ。
調理時間は30分です。
(一部情報元:NHK「きょうの料理」2017年10月12日放映)
肉じゃがの作り方
「肉じゃが」のレシピです。
レシピの全工程は、後ほど写真をもとに説明します。
牛薄切り肉 | 250g |
ジャガイモ | 4〜5個(600g) |
玉ネギ | 2個(500g) |
だし | 1と1/2カップ |
サラダ油 | 適量 |
醤油 | 大さじ5〜6 |
砂糖 | 大さじ4〜4と1/2 |
みりん | 大さじ3 |
酒 | 大さじ1 |
- ジャガイモは皮をむいて4等分に切り、水に軽くさらしてキッチンペーパーで水気をしっかり拭き取る。
玉ネギは根本を残して8等分のくし切りにし、牛肉は大きければ半分に切る。 - 深めのフライパンにサラダ油(大さじ1)を中火で熱し、ジャガイモを3〜5分炒める。(ジャガイモがフライパンに張り付く場合は、サラダ油少々を足す。)
ジャガイモの周りが透き通ってきたら玉ネギを加え、軽く炒める。 - 2にだし・Aの順に加え、ひと煮立ちさせ、落し蓋をして中火で10〜15分煮る。
- ジャガイモが柔らかくなったら、牛肉を広げながら加える。
アクが出たら取り除き、牛肉の色が変わったらすぐに火を止める。そのまま少し置いて味を含ませる。 - 牛肉とジャガイモと玉ネギを皿の中で分けて盛ったらできあがり。
写真をもとにレシピを説明します。
肉じゃがの作り方
【工程1】
最初に下準備をします。
まずジャガイモ(600g)は皮をむいて4等分に切り、水に軽くさらし、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ります。
ジャガイモは、少し大きめに切って食べ応えを出します。
皮をむいてさっと水にさらすと、ジャガイモのエグミが取れます。
続いて玉ネギ(500g)は、根本を残して8等分のくし切りにし、牛肉(250g)は大きければ半分に切ります。
ちなみに牛肉は、こま切れでもOKとのことですが、少し良いお肉を使うのがおすすめだそうです。
お肉の質にこだわった方が「メインディッシュにふさわしい肉じゃが」というこのお料理の特徴が出ます。
玉ネギは根本を付けたまま切ります。
根本を繋がった状態にしておくと、調理中にバラバラになりにくいので火が入り過ぎず、ほど良い食感が残ります。
また見た目の存在感も出ます。
【工程2】
次に深めのフライパンにサラダ油(大さじ1)を中火で熱し、ジャガイモを3〜5分炒めます。
炒めている途中でジャガイモがフライパンに張り付く場合は、サラダ油を少し足します。
ジャガイモの周りが透き通ってきたら玉ネギを加え、軽く炒めます。
ジャガイモと玉ネギは、煮る前に炒めます。
このひと手間をかけると、仕上がりにコクが出ます。
ジャガイモは周りが透き通るくらいまで炒めると、歯ごたえを残しつつほど良い柔らかさに仕上がります。
この段階でジャガイモをレシピ通りに炒めておくと、かっちりした感じではなく、表面だけがわずかに煮崩れた肉じゃがが出来ます。
【工程3】
続いてだし(1と1/2カップ)とA(醤油大さじ5〜6・砂糖大さじ4〜4と1/2・みりん大さじ3・酒大さじ1)を加え、ひと煮立ちさせます。
ちなみに醤油と砂糖の分量には少し幅がありますが、それは使用するジャガイモと玉ネギの質によって味付けが変わるからだそうです。
栗原さんによると、ここで加える醤油と砂糖は、少し控えめにした方が良いとのこと。
まずはちょっと余裕を持たせて味付けをして、足りなければ後で補うようにします。
砂糖と醤油の量は控えめにし、味が足りなかったら後で調整します。
鍋の中が煮立ったら、落し蓋をして中火で10〜15分煮ます。
ちなみに落し蓋がない場合は、キッチンペーパーやアルミホイルでも代用出来ます。
10〜15分煮ると、ジャガイモの表面だけがほろほろっとわずかに煮崩れた感じになります。
これくらいまで煮たら、牛肉を加えます。
【工程4】
牛肉は、広げながらジャガイモの上にのせるようにして加えます。
そしてさっと混ぜて牛肉の色が変わったら、すぐに火を止め、そのまま少し置いて味を含ませます。
牛肉を加熱している間にアクが出たら取り除きます。
牛肉は広げながら1枚ずつ入れ、さっと火を通すと柔らかく仕上がります。
牛肉は余熱でも火が通るので、色が変わったらすぐに火を止め、そのまましばらく置いて味を馴染ませます。
出来上がりは食材の質などによって変わってきますが、ジャガイモは、崩れてはいないけど表面がわずかにほろっとしている感じ、そして玉ネギは、生ではないけど食感がほど良く残っているくらいがベストだそうです。
【工程5】
それぞれの具材を分けて皿に盛ったらできあがり。
牛肉とジャガイモと玉ネギを皿の中で分けて盛ると、肉じゃがをメインディッシュとして楽しめます。
煮汁がじんわり染みた牛肉は柔らかな口当たりです。
また大ぶりに切ったジャガイモと玉ネギは、甘みのある濃厚な味付けでしっとり馴染みながらも、それぞれの食感の特徴が活きています。
具材1つ1つの存在感を大事にした肉じゃがなので、ごく普通のサイドメニューとしての肉じゃがとは違った特別な雰囲気があります。
メインディッシュにふさわしいお料理です。
ところで栗原さんによると、この肉じゃがは、すき焼き風に溶き卵をつけて食べても美味しいそうです。
またご飯にのせて牛丼のようにしたり、残った肉じゃがをつぶしてコロッケにするのもおすすめだそうですよ。